もう10年以上前のことになるだろうか。 その日は休日だった。 お昼近くに起きた私は、ビデオに録りためていた映画やテレビ番組を見たりしながら、だらだらと自由に過ごすことができる時間を思う存分満喫していた。 そのとき、突如として便意が襲ってきた。 慌ててトイレに駆け込んだ。 「……ぜんぜん出ない……」 腹が猛烈に痛い。もちろん便意はちゃんとある。にもかかわらず便が出ない。というか、出る気配がまったくない。いくら頑張っていきんでもまるで出そうにない。 トイレにこもってからもう10分以上経過しただろうか。 相変わらず便意はあるのになぜだか出ない。それどころか、腹痛がだんだんと激しくなってきているではないか。 気づけば玉のような脂汗が顔面から滴り落ちてきている。しまいには悪寒・吐き気までもがこみ上げてきた。 「……やばい……痛すぎる……」 尻丸出しのまま台所のフローリング上に倒れこんだ。 「……きゅ
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