JR青森駅前の再開発ビル「アウガ」にある青森市民図書館で、所在不明となっている蔵書が今年2月の点検で2274冊にのぼっていることが分かった。いずれも貸し出し記録がないため、無断で持ち出された盗難とみられる。昨年の点検時と比べると約3倍の蔵書の所在が分からなくなっている。防犯を強化すると物々しくなり、利用者から批判が上がることも予想され、有効な防犯対策も見いだせていない。 (木瀬武) 市民図書館によると、貸し出し記録がないのに、3年間所在が不明になると蔵書リストから削除される。昨年2月の点検では724冊が不明となり、今年2月に判明した2274冊と合わせ、2年間で計2998冊がリストから消えた。 これら「不明本」には、貸し出されて返却のない本は含まれず、ほとんどは盗難とみられる。ポケットに収まるサイズの文庫本や歴史物の書籍の被害が特に多い。 館内には防犯カメラ5台があるほか、入り口には持ち出し