7月1日、兵庫県伊丹市に新しい図書館“ことば蔵”が開館しました。1972年に開館した旧図書館は伊丹市役所の裏手にあり、良くも悪くもお役所的な雰囲気の街並みに溶け込んだ建物でしたが、“ことば蔵”は904年の創建と伝えられる猪名野神社のすぐ近くにあります。この一帯は、酒造業が盛んだった江戸時代の雰囲気を残す伝統的街並みに調和した建物設計が求められる景観条例の対象地域となっており、“ことば蔵”という愛称も酒蔵をイメージした外観から一般公募で命名されました。 正門からエントランスを通って1階に入ると、本棚が見当たらないことに驚きます。1階は主にギャラリーを併設した展示・交流スペースとなっていて、その一角に小さな本棚が設置されていました。その名も『カエボン棚』。利用者がお薦めの本を寄贈して、その本に自作の帯を書いて本棚に置いておくと誰でも自由にその本を別の本と交換して持ち帰れる“替え本”の出会いと別