米メリーランド州マローズ湾。第一次世界大戦時に建造された木造の蒸気船がひしめいている。(PHOTOGRAPH BY JAMES L. STANFIELD, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 今から100年前、米国各地の造船所で、大量の木造蒸気船が建造された。第一次世界大戦で、ドイツ軍との戦闘に役立てるためだった。 歴史あるそれらの船は、現在も100隻以上が、米国メリーランド州マローズ湾に存在する。なかば沈んだ船は、鳥やコウモリ、魚やビーバーのすみかとなっている。(参考記事:「2400年前の沈没船を発見、驚きの保存状態」) 7月8日、この一帯50平方キロメートル弱が、米海洋大気局(NOAA)によって国立海洋保護区に指定された。米国で新しい国立海洋保護区が指定されるのは、ほぼ20年ぶりのこと。この「マローズ湾・ポトマック川国立海洋保護区」には、第一次世界大戦中の「幽霊船団」だ