図書館で奇妙な体験をした。ある資料を閲覧したいと申し出ると、しばらくしてやってきた職員にこう言われた。 「これは、所蔵しているかどうか、お答えしないことになっているんです」 私は新潟県立図書館で、来年の世界文化遺産登録をめざす佐渡金山について調べていた。検索したところ、かつての鉱山会社が提供し…
広島・尾道市の有志らが活動 国内唯一の移動図書館船として1960~80年代、瀬戸内海の島々を巡り島民に愛された「文化船ひまわり」の船体を永久保存しようと、広島県尾道市の有志らが活動している。中心メンバーの児童文学作家、林原玉枝さん(69)は「存在を忘れられ、一度は壊されそうになった船の文化的価値を多くの人に見直してほしい」と話している。 広島県内では50年代から移動図書館車が普及し、県民から喜びの声が上がる中、島しょ部からも「本を届けてほしい」という要望が高まっていった。県立図書館はこれを受け、62年4月に木造船のひまわり(約20トン、全長約14メートル、幅約3.7メートル)を就航させた。現在の副館長、植田佳宏さん(56)は「戦争をなくすためには外国を含め多様な文化を知ることが必要だ、という被爆地ならではの思いも込められていた」…
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