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ブックマーク / books.j-cast.com (4)

  • 江戸時代は「性」に「おおらか」だったのか? 『性からよむ江戸時代』 | BOOKウォッチ

    評価が高いだと聞いていたが、実際に読んでみてその通りだと思った。書『性からよむ江戸時代――生活の現場から』 (岩波新書)は、江戸時代の庶民層の生活に、「性」という切り口から迫ったものだ。まじめな研究書だが、かなり「ディープ」な内容。時代は異なるが、今の私たちが読んでも身につまされる話がいろいろ出てくる。 庶民の記録から性風俗まで 書が扱っているのは18世紀後半から19世前半の江戸時代、今からざっと200年ほど前の日の生々しい姿だ。 生まれた子が当に自分の子かどうか、と裁判で争う夫。難産に立ち合った医者のリアルタイムの診療記録。ごく普通の町人が記す遊女の姿......。あまり知られていない史料なども探し出し、丹念に読み込んで、江戸時代の女と男の性の日常や「家」意識、藩や幕府の政策などに迫る。普通の庶民レベルから、いわゆる遊女に至るまで珍しい話が次々と登場する。全体は以下の構成。

    江戸時代は「性」に「おおらか」だったのか? 『性からよむ江戸時代』 | BOOKウォッチ
  • 「蒙古襲来」や「秀吉の大返し」を科学的に解明した 『日本史サイエンス』 | BOOKウォッチ

    出たばかりのだが、ネットで高評価が並んでいる。『日史サイエンス』(講談社ブルーバックス)。日史にはさまざまな謎があるが、「蒙古襲来、秀吉の大返し、戦艦大和」の真相について科学の目で迫り、実はこうだったのではないかと解き明かしている。理系のブルーバックスだが、歴史ファンにとっても見逃せない一冊だ。 船に関わり続ける 「蒙古襲来」は「元寇」とも呼ばれ、1回目は1274年の「文永の役」、二回目は1281年の「弘安の役」として知られる。かつては、「神風」が吹いて、蒙古軍が撤退したといわれていた。戦前の日では、最後は「神風」が吹く先例として語られ、国民を鼓舞する材料になっていた。 当に「神風」が吹いたのか――。近年、歴史家の間でも検証が続いている。BOOKウォッチで紹介済みの『蒙古襲来と神風』(中公新書)も定説に疑問を提起、そもそも文永の襲来では嵐が来ていないこと、弘安の襲来ではたしかに嵐

    「蒙古襲来」や「秀吉の大返し」を科学的に解明した 『日本史サイエンス』 | BOOKウォッチ
  • 日本の中学3年生は、中国の小学4年生レベル! 『日本の「中国人」社会』 | BOOKウォッチ

    読みながら気分が滅入ってきた。日は遠からず、中国に抜かれるに違いないと思ったからだ。書『日の「中国人」社会』(日経プレミアシリーズ)は、日で急速に増えつつある中国人にスポットを当てている。最近、日中国人が増えているので実態を知りたいと思って読み始めたのだが、彼らの上昇意欲、エネルギーが半端ではないことがよくわかった。その背景にある国の競争社会ぶりも想像を絶している。中国という国が、猛スピードで変化していることが、日に住む中国人の姿を通して実感できた。 島根県民より多い 最初に簡単な数字を紹介しておきたい。2017年末の段階で、日に住む中国人は約73万人(台湾・香港を除く)。短期や公務の滞在者を含めると約87万人。日国籍の取得者などを含めると約97万人。1984年は約7万人、2000年は約32万人だったから増え方のすごさがわかる。 ちなみに鳥取県民は約57万人、島根県民は

    日本の中学3年生は、中国の小学4年生レベル! 『日本の「中国人」社会』 | BOOKウォッチ
  • 江戸時代に「男女混浴」が平気だった理由 『欧米人の見た開国期日本』 | BOOKウォッチ

    ただちに類書がいくつか思い浮かぶ読者もいるだろう。『欧米人の見た開国期日――異文化としての庶民生活』 (角川ソフィア文庫)。幕末から明治初期にかけての日が、欧米人の目にどう映ったかを報じたものだ。 著者の石川榮吉さん(1925~2005)は人類学者。専攻は社会人類学。京都大卒。東京都立大で長く教え、『南太平洋物語―キャプテン・クックは何を見たか―』で毎日出版文化賞受賞。日民族学会会長(現・日文化人類学会)も務めた。書はかつて風響社から刊行された単行の文庫化だ。 テーマごとに再構成 類書と異なる大きな特徴は、書が上手な「まとめ」だということ。外国人が開国期間の日に関して記した体験記録は多数ある。書はそれらを軸に、「庶民生活」という視点から、テーマごとに再構成したところが新しい。 加えて著者自身が「文化人類学者」というのもユニークだ。オセアニアなど南太平洋を中心にフィールド

    江戸時代に「男女混浴」が平気だった理由 『欧米人の見た開国期日本』 | BOOKウォッチ
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