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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (9)

  • 因果関係も不明なのに「ワクチンの副反応が出やすい素因」を特定できるはずがない - NATROMのブログ

    2023年8月からX(旧Twitter)にて、元杏林大学保健学部准教授の平岡厚さんと対話を続けています。平岡さんは「HPVワクチンの深刻な副反応・薬害としての自己免疫性脳症が、相当規模で存在していると推測」しておられます。具体的にはワクチン接種者の「数千人に1人」が「POTS, CRPS, ME/CFS, 繊維筋痛症などの症状が入れかわり立ちかわり現れ、認知障害なども絡む」症状を呈するとしています。 平岡さんの主張の一つに、「接種を受けると副反応が出やすい素因」を持つ人をワクチン接種対象から外すことで問題解決が可能になるというものがあります。 →接種を受けると副反応が出やすい素因を持つ人がいることが分かるので、そういう人を接種対象から外す方向で、問題解決が可能になるのではと思います。私は、「HPVワクチンを接種すると重篤な副反応が出やすい素因を持つ人が接種を受けたことに起因する現象が起きて

    因果関係も不明なのに「ワクチンの副反応が出やすい素因」を特定できるはずがない - NATROMのブログ
  • 世界はゆっくりと良くなっている 日本の年齢別がん死亡率の推移 - NATROMのブログ

    において、がんは死因順位の第1位である。がんにかかる人やがんで死ぬ人をゼロにすることはできないが、医学は進歩し、予防法も治療法も改善している。全世界でも日でも、年齢別がん死亡率や年齢調整がん死亡率は徐々に減少している。ここでは日の年齢別がん死亡率の推移をグラフで紹介しよう。引用はすべて■Cancer Over Timeから。 日の小児のがん死亡率は減少している すべてのがんの死亡率でみると、日の小児(0歳~14歳)のがん死亡率は、男女ともに1970年ごろをピークに、以降は減少し続けている。小児には白血病やリンパ腫などの血液系の悪性腫瘍が多い。これらのがんに対する化学療法(抗がん剤治療)は大きく進歩している。 日の0~14歳の全がん粗死亡率(10万人年あたり)の推移、男女のAYA世代のがん死亡率は減少している AYA世代とはAdolescent and Young Adu

    世界はゆっくりと良くなっている 日本の年齢別がん死亡率の推移 - NATROMのブログ
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2023/06/01
    “「日本だけ」デマは、抗がん剤否定や喫煙の害の否定といった他のデマとも結びついている。「日本人だけが損をしている」と人々を騙すことで利益を得る人たちがいるのであろう。”
  • 抗体依存性感染増強について調べてみた - NATROMのブログ

    ■季節性ワクチン打ったらヤブヘビ?(新型インフルエンザ)(新型インフルエンザ・ウォッチング日記)経由で、「季節性インフルエンザのワクチン接種が新型インフルエンザ(H1N1)のリスクを増やすかもしれない」という話を知った。ソースは、CBCニュースの■Seasonal flu shot may increase H1N1 risk。根拠は、過去に季節性インフルエンザワクチンを受けたことのある人がより多く新型インフルエンザに罹ったという、予備的な疫学調査である。交差免疫があるので、季節性インフルエンザワクチンでも、新型インフルエンザにもほんのちょっぴりとぐらいは防御効果があってもいいのではないかと、うすらぼんやりと私は思っていたので意外であった。 似たような病原体にもある程度有効なのが交差免疫 はしかやおたふく風邪は、基的には一度かかると二度目は罹らない。一方、インフルエンザは運が悪ければ毎年

    抗体依存性感染増強について調べてみた - NATROMのブログ
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2020/05/19
    “デング熱における抗体依存性感染増強”
  • 「論座」の新型コロナ感染症の記事から学べること - NATROMのブログ

    「論座」に新型コロナウイルス感染症を疑う症状を経験したジャーナリスト、佐藤章氏による記事が掲載された。患者さんの視点で気持ちの推移やPCR検査の経験を伝える良い記事である。 ■私はこうしてコロナの抗体を獲得した《前編》保健所は私に言った。「いくら言っても無駄ですよ」 - 佐藤章|論座 - 朝日新聞社の言論サイト ■私はこうしてコロナの抗体を獲得した《後編》PCR検査の意外な結果、そして… - 佐藤章|論座 - 朝日新聞社の言論サイト ただ、医学が専門ではない方が書いたため仕方のないこととは言え、いくつか医学的な誤りが散見される。誤解が広まると感染防御の点から弊害が生じることが懸念されるため、ここで指摘しておく。 症状出現から1回目の抗体検査まで ことの経過は3月29日の深夜12時前に38度の発熱から始まる。適切に家庭内隔離が行われた後、2日間は37度5分前後と微熱が続き、4月1日には平熱と

    「論座」の新型コロナ感染症の記事から学べること - NATROMのブログ
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2020/04/26
    “国立感染症研究所のレポートからは陽性的中率はわからない。新型コロナウイルス感染症患者の血清において、発症後13日以降はIgG抗体の陽性割合が32検体中31例であった(96.6%)。これは実際に疾患がある人の中で検査
  • もし家族が肺炎になったら新型コロナの検査を要求するか? - NATROMのブログ

    COVID-19(いわゆる新型コロナウイルス感染症)症例が福岡でも出ました。私の外来にも「新型コロナが心配」という患者さんがぼつぼつ受診しています。幸い、私の外来ではいまのところはどなたも肺炎にはなっておらず、現時点では検査は不要だとご説明し、ご納得を得られています。 たまに誤解している人もいらっしゃいますが、現在(2020年2月22日)では新型コロナの検査に、中国への渡航歴や感染者への接触歴は必須条件ではありません。そうした条件を満たしていなくても、入院を要する肺炎や医師が総合的に判断し新型コロナ感染症を疑う場合など、「昨今の国内外の発生状況を踏まえ、これらの地域に限定されることなく、医師が新型コロナウイルス感染症を疑う場合に、各自治体と相談の上で検査することになります」*1。 ネットでは「検査をしてくれない。要求しても断られる」という声を聞きます。自分や家族が病気のときに望む検査をして

    もし家族が肺炎になったら新型コロナの検査を要求するか? - NATROMのブログ
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2020/02/23
    “新型コロナの検査は肺炎が治る確率を上げませんし、むしろわずかですがマイナスの影響がある可能性があります。個々人の希望通りに検査をしていたら必要な人に検査できなくなるという社会的な面もありますが、それ
  • 何も悪いことをしていなくても人々は病気になる - NATROMのブログ

    がんを治すことが証明された事療法は、現時点では存在しない。がんになりにくい事ならある程度はわかっていて、がんの患者さんについても、基的にはそうした健康的な事が推奨されている。詳しくは ■がん体験者の栄養と運動のガイドライン:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ] を参照して欲しい。なにも特別なことはない。「健康的な体重へ減量し、その体重を維持しましょう」「野菜、果物、全粒穀物を多く含む事パターンにしましょう」といったものだ。べてはいけないものはない。当たり前だが、健康的な事をしていてもがんになるときはなる。ましてや、がんを治す効果はない。 何度も書いてきたが、がんに対する厳格な事療法は、効果が不明確なわりに副作用が大きい。単純に栄養の偏り(野菜ジュースを大量に飲むためほかの事が摂取できない、など)が体力を落とす以外にも、自分の好きなものをべられない、とい

    何も悪いことをしていなくても人々は病気になる - NATROMのブログ
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2019/12/28
    “病気になる確率を減らすことはできるが、病気を確実に避ける方法はない。人が病気になるのは、何か悪いことをした報いではない。強いて言えば、運が悪い。”
  • なぜ丙午の年に乳児死亡率が高いのか - NATROMのブログ

    丙午(ひのえうま)の年に出生率が低下することはよく知られている。ウィキペディアの丙午の項によると、「この年に生まれた女性は気が強い」「一般庶民の間では、この年生まれの女性は気性が激しく、夫を尻に敷き、夫の命を縮める(男をい殺す)とされ」たとのことである。迷信ではあるが、迷信を信じている人が一定数いれば、迷信を信じていない親にも丙午の年の出産を避けるインセンティブが働く。最近では昭和41年つまり1966年が丙午であったが、その前後の年と比較して出生率が減った。 ここまでは別に不思議ではないのだが、丙午の年は、出生率が減っただけでなく、乳児死亡率が高かったのだ。私はこのことを基礎から学ぶ楽しい疫学というで知ったのだが、このには丙午の年に乳児死亡率が高い理由も同時に述べてあったので、考える暇がなかった。答えはこのエントリーの下の方に書いてあるので、クイズとして楽しみたい方は、途中までで読む

    なぜ丙午の年に乳児死亡率が高いのか - NATROMのブログ
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2019/10/27
    “要するに丙午の年の乳児死亡実数に前年生まれの乳児の死亡が含まれてしまうことが、見かけ上の乳児死亡率の増加をもたらしているわけだ。”
  • 2017-02-07

    私の外来に糖尿病コントロールのあまりよくないおっちゃんがいる。しばしば入院を勧めるのだが、多忙を理由にいつも拒否される。病気に理解がない上司でもいるのか、職場を長期間休めないそうなのだ。従業員に急病で突然休まれるよりは予定入院で健康を保ってもらったほうが職場にとってもよいように思うのだが、仕事を休めず無理をする患者さんはけっこういらっしゃる。 おっちゃんは外来でも、診療時間ぎりぎりか、ときには診療時間が終了してから受診したりする。私だけでなく、看護師や検査技師や事務員の方々が残業することになりぶっちゃけたいへん迷惑である。建前では、急病ではない限り時間外受診はお断り、もしくは、次の診療日までの数日分の処方のみということになっている。しかし、おっちゃんにそんな対応をしても、次にいつ来院できるのがわからない。受診のために仕事を早退するのも一苦労なのだ。仕方ないねえ、とか言いながら、通常日数分の

    2017-02-07
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2017/02/08
    まずそうはならない。というか、叱られるから今日は受診を止めとこうということになるよね。
  • 個人の反応が異なることはランダム化比較試験が実施できない理由にはならない - NATROMのブログ

    厚生労働省が統合医療について検討している。統合医療とは「近代西洋医学とそれ以外の伝統医学や相補・代替医療とを統合したもの」とのこと。いわゆる相補・代替医療の中にも特異的効果があるものも含まれているだろうから、その辺を評価してくれるといいなあと思っていた。 ちゃんと評価してれくれれば(コスト対効果の問題はあるにせよ)いいのだけど、ちょっぴり不安なことが。というのも、「必ずしもランダム化比較試験(RCT)をしなくてもいいじゃないか」という声が出てきたからだ。RCTというのは、治療の効果などを評価するときに、患者さん(被験者)をランダムに治療群と対照群に分けて比較すること。ランダムに分けることで様々な偏り(バイアス)を少なくすることができる。コストはかかるけど質の良い研究だと言える。 ところが、統合医療の評価についてRCT以外の方法を用いるよう提案されたとの報道があった。 ■統合医療も「EBMで

    個人の反応が異なることはランダム化比較試験が実施できない理由にはならない - NATROMのブログ
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