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ブックマーク / nazology.net (31)

  • 子供たちのエサとして「追加のヒナ」を産む鳥がいると判明! - ナゾロジー

    余分な卵は保険かそれとも糧庫か?余分な卵は保険かそれとも糧庫か? / Credit:Canva多くの鳥たちは少し多めの卵を産みます。 3匹のヒナが理想的な種では4個の卵、4匹のヒナが理想ならば5個の卵というように、卵の数は想定するヒナの数に「プラス1」したものになります。 これまで、この「プラス1」された卵は孵化の失敗・病気・捕などによるヒナ喪失の保険として機能すると考えられてきました。 しかし新たに行われた研究によって、ヤツガシラと呼ばれる鳥たちでは卵を「プラス1」する理由が普通とは違う可能性が示されました。 ヤツガシラはユーラシアとアフリカの両方に広く分布している雑(肉より)の渡り鳥であり、日でも冬になると少数のヤツガシラが渡来することが知られています。 しかしヤツガシラにはもう1つ、高い兄弟いの頻度が知られていました。 これまでの研究で、ワシやタカなど多くの鳥類で兄弟同

    子供たちのエサとして「追加のヒナ」を産む鳥がいると判明! - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2024/03/25
    “これまで虫や爬虫類などでは、子孫の一部を食糧庫として別の子孫(兄弟)に与えることが知られていましたが「親が子供の世話をする」種で同じ習性が発見されたのは今回がはじめてとなります。”
  • 生存戦略に素数を取り込んだ「素数セミ」の羽化周期が重なり今年”1兆匹”が一斉羽化する! - ナゾロジー

    2024年、私たちは自然界の驚異的な一幕を目撃することになるでしょう。 アメリカ合衆国では今年、13年と17年のサイクルを持つ2種類の周期ゼミ( 学名:Magicicada spp .)が同時に羽化すると考えられています。 素数周期で大量発生するセミは「素数セミ」と呼ばれしばしば話題になりますが、2024年に予想される素数セミの出現数は羽化周期が重なるせいで「1兆匹」以上に達する可能性があるとのこと。 同じ現象が最後に起こったのは今から200年以上前の1803年でした。 以前の大量発生時の記録によれば、セミの抜け殻や死骸が雪のように地面に降り積もり「除雪」ならぬ「除セミ」しなければ人や馬車が移動できなかったとされています。 次にこの現象が起こるのは2245年と予想されており、今現在生きているひとにとって、おそらくこれが唯一の機会となるでしょう。 今回はそんな素数ゼミたちの不思議に焦点をあて

    生存戦略に素数を取り込んだ「素数セミ」の羽化周期が重なり今年”1兆匹”が一斉羽化する! - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2024/01/23
    “アメリカ合衆国では今年、13年と17年のサイクルを持つ2種類の周期ゼミ( 学名:Magicicada spp .)が同時に羽化すると考えられています。”
  • 統計研究の「関係がある」ってどういう根拠なの?「相関係数」をビジュアル解説 - ナゾロジー

    ナゾロジーの記事でもこれまで「勉強時間と成績」「健康と運動」「知能と収入」など多くの「関連性」を扱った科学ニュースをお届けしてきました。 新たに発表される関連性の中には、経験的に「そうじゃないかなぁ」と疑っていたことを実証してくれたり、思いもよらない意外な繋がりを教えてくれたりなど、非常に興味深いものが含まれています。 中には「なぜそんな関係を調べたのか?」と笑ってしまうものもあったでしょう。 こうした統計研究では、しばしば「関連性が強い」という表現を見かけますが、データ同士の関係性とはどのように理解すればいいのでしょうか? おそらくデータ分析の研究に対して、「当に関係があるの?」と疑う人もいるでしょう。 そこで今回は「相関関係」にフォーカスして、身近な物事から社会全体にかかわる現象まで、さまざまな関連性の強さをどのように理解したらいいのかを解説していきます。

    統計研究の「関係がある」ってどういう根拠なの?「相関係数」をビジュアル解説 - ナゾロジー
  • 近親交配を長期間続けると逆に種の繁栄に転じる「遺伝子の浄化」が起きる⁈ - ナゾロジー

    血縁者同士で子供をなす「近親交配」は、ほとんどの社会でタブー視されています。 しかし一部の人々、特に王族たちはかつて、自らの高貴な血筋を守るために近親婚を積極的に行っていました。 その代償は大きく、一族の遺伝的多様性が乏しくなって、体が脆弱であったり、病気にかかりやすくなったのです。 このように近親交配は人・動物を問わず、”種の存続”にとって不利に働くものと考えられています。 ところがノルウェー科学技術大学(NTNU)の研究により、近親交配を高度に進めることで逆に種を繁栄させたトナカイがノルウェーの孤島に存在することが判明しました。 遺伝的多様性は乏しくなるはずなのに、彼らはどうして繁栄できたのでしょう? 研究の詳細は、2023年9月1日付で科学雑誌『iScience』に掲載されています。 These reindeer survived, isolated, for 7,000 years

    近親交配を長期間続けると逆に種の繁栄に転じる「遺伝子の浄化」が起きる⁈ - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2023/09/30
    “研究の詳細は、2023年9月1日付で科学雑誌『iScience』に掲載されています。”
  • 約100万年前、人類は1300人まで減り「絶滅寸前」だった - ナゾロジー

    2023年現在、世界の人口は80億人を上回り、地球の環境や社会に対するプレッシャーが日増しに高まっています。 しかし、今でこそ増え続ける人類ですが、ニューヨーク市マウントサイナイ医科大学(Icahn School of Medicine at Mount Sinai:ISMMS)のワンジー・フー氏らの国際研究チームは、「約100万年前、人類は絶滅の危機に瀕し、10万年以上もの間、世界の人口はわずか約1300人程度で推移していた可能性がある」と指摘しています。 また、この絶滅危機は、私たち現生人類だけでなく、絶滅したネアンデルタール人やデニソワ人の進化にも影響を与えた可能性があるようです。 一体当時の人類に何があったのでしょうか。 今回の研究の詳細は、2023年8月31日付で科学誌『Science』に公開されています。

    約100万年前、人類は1300人まで減り「絶滅寸前」だった - ナゾロジー
  • オスの性欲を支配する脳回路を発見!強制活性化で無生物にも欲情 - ナゾロジー

    性欲の根源となる脳回路を発見性欲の根源となる脳回路を発見 / Credit:Canva . ナゾロジー編集部思春期の男子の多くはある日を境に、自分が自然と女子を目で追っていることに気が付きます。 そして遅かれ早かれ、女性をみることが性欲を搔き立てることを自覚します。 同様の現象はマウスなど人間以外の哺乳類でも観察されており、オスマウスもメスマウスを認識することで、交尾したいという欲求にスイッチが入ります。 この事実は、オスの脳内にはメスの認識を交尾の欲求に変換する認識と欲求を繋ぐシステムが存在しており、性欲の源泉となっていることを示唆しています。 しかしその仕組みが脳内のどこに存在しているかは、判明していませんでした。 そこで今回、スタンフォード大学の研究者たちは、オスマウスがメスを認識した時の脳内の様子を調査し、オスの性欲の源泉となる脳回路を特定することにしました。 調査にあたってまず、

    オスの性欲を支配する脳回路を発見!強制活性化で無生物にも欲情 - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2023/08/17
    “研究内容の詳細は2023年8月11日に『Cell』にて公開されました。”
  • オスザルの一部は同性へのマウンティング時に「挿入&射精」していたと判明 (2/2) - ナゾロジー

    オス同士のセックス、それは同盟の誓約オス同士のセックスは同盟締結の手段だった / Credit:Canva . ナゾロジー編集部今回の研究では、オス同士のマウンティングだけではなく、その後の2匹の行動についても精密に調査が行われました。 マウンティングが単なる社会的地位の誇示でなく、セックスの一形態であった場合、マウンティング行為は2匹の関係に何らかの変化をもたらす可能性があったからです。 結果、マウンティングに従事した2匹のオスザルたちは「仲良く」なっており、争いが起きた際にお互いを支援する確率が有意に高くなっていました。 また2匹のオスザルたちが「共通の敵」と戦った後には、およそ16.5%の確率で同性間のマウンティングが発生することがわかりました。 研究者たちは2匹のオスたちはマウンティングを介して戦いの緊張感の緩和やさらなる絆の強化を行っていると述べています。 この結果は、オスザルた

    オスザルの一部は同性へのマウンティング時に「挿入&射精」していたと判明 (2/2) - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2023/07/13
    “研究者たちは、このような社会的絆や共闘関係の形成は、個体としての生存に有利になる可能性があり、同性間の性的行動を維持する進化的な原動力になった可能性があると結論しています。”
  • オスザルの一部は同性へのマウンティング時に「挿入&射精」していたと判明 - ナゾロジー

    オス同士の絆を結んでいました。 マウンティングとは自身の優位性を示す動物の習性のことで、サルの場合は他のサルの尻に乗って交尾の姿勢をとり有意の有意を示します。 こうして群れの序列の上下をはっきりさせることで無用な争いを避けるのです。 ただこれまでずっと多くの研究者たちは、マウンティングの交尾に似た姿勢は単なる真似だと考えていましたが、どうもそうではなかったようです。 英国のインペリアル・カレッジ・ロンドン(ICL)で行われた研究により、野生のアカゲサルでは、マウンティングの際にオス同士で性的行動を行うことが一般的であることがわかり、ときには肛門への挿入と射精を伴っていることも示されました。 さらにマウンティングには社会的上下に関係なくオス同士の絆を深め合う同盟協定のような機能を持っており、争いが起きた時にはマウンティングをした相手を助ける確率が大幅に高くなっていました。 そのため研究者たち

    オスザルの一部は同性へのマウンティング時に「挿入&射精」していたと判明 - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2023/07/13
    “英国のインペリアル・カレッジ・ロンドン(ICL)で行われた研究により、野生のアカゲサルでは、マウンティングの際にオス同士で性的行動を行うことが一般的であることがわかり、ときには肛門への挿入と射精を伴って
  • 幼い子供の4割はトロッコ問題で「人間より動物の命を優先する」 - ナゾロジー

    幼い子供の4割はトロッコ問題で「人間より動物の命を優先する」と判明トロッコ問題の概要 / Credit:wikipedia暴走するトロッコを前に5人を救って1人を殺すか、それとも1人を救って5人を殺すか? トロッコ問題は古くから人間の倫理観を問う問題として使われてきました。 この問題では多くの人が「5人を救って1人を見殺しにする」という選択をします。 ただこの問題にはさまざまなバリエーションが存在しており、たとえば5人が見知らぬ人な一方で1人が自分の家族だった場合、または5人が健康な若者で1人が末期がんの老人だった場合など、さまざまな状況を想定することも可能となっています。 また人間以外を比較したバリエーションも豊富に存在し、近年では特に、人間の命と動物の命のどちらを優先するかを調べる試みも増えていきました。 実際、233カ国の数百万人を対象にした自動運転AIにかんする倫理調査でも予測どお

    幼い子供の4割はトロッコ問題で「人間より動物の命を優先する」 - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2023/05/17
    “米国のハーバード大学で行われた研究によって、命を選択する倫理問題「トロッコ問題」に対して、幼い子供たちの4割が「人間の命より動物の命を優先する」選択を行っていたことが示されました。”
  • 白髪ができる本当の原因は「幹細胞」の引き籠りと判明! - ナゾロジー

    幹細胞の引き籠りで色素生産がボイコットされていました。 米国のニューヨーク大学(NYU)で行われたマウス研究によって、私たちの髪の色素が幹細胞の活発な「移動」と「変わり身」にかかっていることが示されました。 研究では幹細胞が活発に住処を出て動き回り、幹細胞状態と分化した色素細胞の間の変身を繰り返している限り、髪の色が保てることが示されています。 しかし毛包が老化してくると、幹細胞の移動性が落ちて「引き籠り状態」になってしまい、色素を作る細胞に変身してくれなくなってしまいました。 研究者たちは幹細胞の移動性を回復させることができれば、再び色素細胞へと変化させ、白髪を治せる可能性があると述べています。 また今回の研究は白髪の原因だけでなく、一度幹細胞から分化した細胞が再び幹細胞に戻るという常識外れとも言える現象を扱ったものとなっており、毛包が幹細胞の可能性を探る重要な存在になると期待されていま

    白髪ができる本当の原因は「幹細胞」の引き籠りと判明! - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2023/04/25
    “今回の研究は白髪の原因だけでなく、一度幹細胞から分化した細胞が再び幹細胞に戻るという常識外れとも言える現象を扱ったものとなっており、毛包が幹細胞の可能性を探る重要な存在になると期待されています。”
  • 水と同じ密度を持つ氷「ガラス化したH2O」の作成に成功! - ナゾロジー

    新たに発見された新種の氷は「ガラス化した液体の水」である可能性!新たに発見された新種の氷は「ガラス化した液体の水」である可能性! / Credit:ALEXANDER ROSU-FINSEN st al . Medium-density amorphous ice . Science (2023)小学校や中学校の教科書では温度が上がるにつれて物質が「固体➔液体➔気体」と3つの状態に変化していくと記されています。 これらの状態は、厳密には分子の並び方で分類されています。 たとえば液体は分子がランダムに配置されている状態を指し、固体とは分子が規則正しく配列している状態を指します。 分子が規則正しい空間配置を持つことを「結晶」と呼びます。 つまりランダムに漂っていた分子が結晶化すると固体になるのです。 たとえば通常の氷(固体の水)は分子が規則正しく配列した「結晶」の状態をとります。 しかし、世の

    水と同じ密度を持つ氷「ガラス化したH2O」の作成に成功! - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2023/02/06
    “研究内容の詳細は2023年2月2日に『Science』にて掲載されました。”
  • 「コックリさん」を科学の力で解明! 勝手に動くコインや集団パニックの原因とは? - ナゾロジー

    コックリさんといえば、「あいうえお」や「はい・いいえ」などを書き込んだ紙と10円玉を使う降霊術として知られています。 数人のメンバーたちの人差し指を10円玉の上に乗せながら「コックリさんコックリさん」と呼びかけ何かの質問をすると、10円玉が勝手に「あいうえお」や「はい・いいえ」を記した部分に動き、コックリさんからの答えが返ってくると言われています。 否定派は「参加者のうちの誰かが仕掛け人となって、意図的に10円玉を動かしているに過ぎない」と言います。 もちろんそういう場合もあるでしょう。 しかし近年の研究によって、仕掛け人がいない場合でも、コックリさんが機能し、参加者たちの意識から切り離されたように10円玉が動くことがわかってきました。 また日の名古屋大学で行われた研究では、コックリさんを行っている参加者たちの脳波を測定したところ、不思議な同期を起こしていることも判明。 コックリさんが心

    「コックリさん」を科学の力で解明! 勝手に動くコインや集団パニックの原因とは? - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2022/11/02
    “コックリさんが心理学的にも脳科学的にも、興味深い現象であることがわかってきました。”
  • 昆虫の群れが飛ぶと、雷雨と同レベルに「大気が電化する」と判明! - ナゾロジー

    今から半世紀前、アメリカの気象学者エドワード・ローレンツが「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻きを引き起こすか?」という有名な問いかけをしました。 これは「バタフライ・エフェクト」として知られる、気象などの条件の複雑さを表現した一種の例え話ですが、実際似たようなことは当に起こり得ることが新しい研究から報告されました。 英ブリストル大学(University of Bristol)の新しい研究は、昆虫の群れが空を飛ぶことにより、電荷(粒子や物体が帯びている電気量)の密度が高まって、大気を帯電させられることを発見。 もしこれが、大災害レベルのイナゴの大群であれば、雷雨のときと同じような電荷密度を生成し得ることが示唆されました。 つまり、「虫の大群が飛ぶと雷が起きる」という新たな問いが立てられるかもしれません。 研究の詳細は、2022年10月24日付で科学雑誌『iScience』に掲

    昆虫の群れが飛ぶと、雷雨と同レベルに「大気が電化する」と判明! - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2022/10/27
    “これは「バタフライ・エフェクト」として知られる、気象などの条件の複雑さを表現した一種の例え話ですが、”
  • 世界初、磁場による脳刺激でサルを人工的に「うつ病」にすることに成功(東北大) - ナゾロジー

    世界で初めて、サルを人工的にうつ病にする研究チームは今回、ニホンザルの脳内における「内側前頭皮質(MFC:medial frontal cortex)」の腹側部を対象とした、局所的な脳機能の阻害実験を行いました。 MFCは、高度な認知や情動機能をつかさどる大脳皮質の中で、前方部の内側面に位置します。 情動や社会性、意欲の制御に深くかかわっており、とくにMFCの腹側部は、うつ病患者において機能異常が生じる場所として指摘される部分です。 この領域の機能を阻害する方法として、チームは、非侵襲的な脳活動の操作法である「経頭蓋磁気刺激(TMS:transcranial magnetic stimulation)」を用いました。 TMSは、頭皮に配置したコイルに電流を流して、急速な磁場の変化を起こすことで、頭蓋の外側から脳内に微弱な電流を与える脳刺激法です。 研究では、ニホンザルのMFC腹側部を標的

    世界初、磁場による脳刺激でサルを人工的に「うつ病」にすることに成功(東北大) - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2022/08/22
    “非侵襲的な脳活動の操作により、世界で初めて、サルに人工的にうつ病を発症させることに成功しました。 また、抗うつ薬の投与により症状の寛解にも成功しており、うつ病の病態と発症メカニズムの理解に大きな一歩
  • 結局クマムシの驚異的な耐久性は何のために進化したのか? (3/3) - ナゾロジー

    クマムシ遺伝子のヒト細胞への導入がはじまっているクマムシ遺伝子のヒト細胞への導入がはじまっている / Credit:Canva細胞が乾燥すると何が起こるのか? 20世紀の後半になると、乾燥した細胞に起こるダメージの詳細が明らかになってきました。 乾燥した細胞では単に表面にシワやひび割れを起こすだけでなく、細胞内のタンパク質が変質を起こして、機能が停止してしまいます。 また乾燥が進むと細胞内に残った残った水は水素(H)と水酸化物(OH)に分解され、ラジカルと呼ばれる有毒な化学物質を発生させ、DNAを破壊することが明らかになりました。 クマムシが生き残るには、何らかの方法でDNAへのダメージを防がなければなりません。 2016年、日の研究者たちはクマムシは、地球上の他の動物にはみられない「Dsup(ダメージサプレッサー)」と呼ばれるタンパク質を生成しており、この「Dsup」にはDNAに結合し

    結局クマムシの驚異的な耐久性は何のために進化したのか? (3/3) - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2022/07/21
    “さらにクマムシの遺伝子から「Dsup」の遺伝子を切り出して人間の細胞に加えたところ、人間の細胞も放射線や有毒物質に対して高い耐性を持つように変化したことが示されました。”
  • 結局クマムシの驚異的な耐久性は何のために進化したのか? (2/3) - ナゾロジー

    水がない環境で生き残る水がない環境で生き残る / Credit:Takuma Hashimoto et al . Extremotolerant tardigrade genome and improved radiotolerance of human cultured cells by tardigrade-unique protein (2016) . Nature communicationsなぜクマムシは地球で暮らすにはオーバースペックな耐性を持っているのか? 謎を解く鍵は意外にも、古い文献に記されていました。 1775年頃、あるイタリアの科学者はクマムシを1滴の水の中に入れ、水が蒸発していくなかでクマムシにどんな変化が起こるかを観察していました。 (※クマムシは1773年、顕微鏡好きなドイツの牧師によって発見されました) すると乾燥が進むとクマムシはダンゴムシのように丸まり、動

    結局クマムシの驚異的な耐久性は何のために進化したのか? (2/3) - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2022/07/21
    “クマムシは生命活動を停止した完璧な仮死状態になることで、乾燥を耐えていたのです。”
  • 結局クマムシの驚異的な耐久性は何のために進化したのか? - ナゾロジー

    クマムシは絶対零度で凍結されても、人間が死ぬ500倍もの放射線に晒されても、空気がない宇宙空間に10日間放置されても生き残ることができます。 地球生命は自分が住む生活環境に適応するように進化してきましたが、クマムシの驚異的な耐性能力は地球環境と比べるとオーバースペックと言えるでしょう。 いったいなぜクマムシたちは、地球では考えられない環境に適応するように進化したのでしょうか? 今回は、クマムシの驚くべき能力がいかにして発見され、そして耐性の秘密を解明しようとした250年に及ぶ人類の研究史について、まとめて紹介したいと思います。

    結局クマムシの驚異的な耐久性は何のために進化したのか? - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2022/07/21
    “いったいクマムシはどんな経緯で、これらのオーバースペックを獲得したのでしょうか?”
  • 史上最大の大絶滅から「最初に復活した生物」は何だったのか? - ナゾロジー

    地球の生命はこれまでに、5回の大量絶滅を経験しています。 その中で最大の絶滅イベントとされているのが、約2億5200万年前のペルム紀末に起きた「大絶滅(The Great Dying)」です。 これはおよそ9割の生物を一掃し、種の多様性が絶滅前の水準にまで回復するのに数百万年を要したと言われています。 では、そんな壊滅的な状況から、生命はいかにして復活を遂げるのでしょうか? 中国地質大学(CUG)、英ブリストル大学(University of Bristol)らの国際研究チームは、史上最大の大絶滅から一番最初に復活した生物がなんであったを解明した研究を発表しました。 報告によると、海底に沈殿した有機物をエサとするワームやエビが一番に戻ってきたようです。 研究の詳細は、2022年6月29日付で科学雑誌『Science Advances』に掲載されています。 After The Largest

    史上最大の大絶滅から「最初に復活した生物」は何だったのか? - ナゾロジー
  • 人体が耐えられる「高温多湿の限界」はこれまでの想定より低いと判明 (2/2) - ナゾロジー

    人体の耐えうる「湿球温度」は定説より低かった!研究では、18歳から24歳の健康な被験者24名に協力してもらいました。 高温多湿の環境で死亡リスクが高いのは高齢者ですが、今回はまず、暑さに強い若者を対象とすることで、人体が耐えられる最大の湿球温度を調べることを目的としています。 実験に先立ち、被験者には、カプセルに封入された小型の無線遠隔測定装置を飲み込んでもらい、実験中の体幹温度を測定しました。 その後、被験者は、温度と湿度を自由に調整できる特殊な実験室に入り、トレッドミルやサイクリングマシンで軽い運動を行います。 そして、実験室の温度と湿度を徐々に変えて、被験者の体が体温を調節できなくなるポイントまで上昇させました。 その結果、人体が耐えられる湿球温度の上限は、湿度100%で30〜31℃と判明し、これまでの35℃より低いことがわかったのです。 実験中の様子 / Credit: Patr

    人体が耐えられる「高温多湿の限界」はこれまでの想定より低いと判明 (2/2) - ナゾロジー
  • 地球温暖化に伴う「大気の川」で今後日本は”経験のない大雨”が増える - ナゾロジー

    平成30年7月、令和2年7月、令和3年8月と、ここ数年毎年のように日では広範囲に被害をもたらす記録的な豪雨が発生しています。 最近の研究によると、こうした豪雨の原因は、熱帯の水蒸気が中緯度地域へ川のようになって流れ込む「大気の川(Atmospheric River)」と呼ばれる現象と関連していると指摘されています。 ただ、この現象はこれまで、日を含めた東アジア地域ではそれほど大きな影響は与えていませんでした。 しかし地球温暖化に伴って、今後の日の気候に大きな影響を与えていく可能性があります。 そこで筑波大学らの研究チームは、過去60年間の東アジアの気象データを調査し、2090年までに大気の川が東アジアにもたらす豪雨の発生頻度と強度をモデル化しました。 それによると今後日は、台風の接近が少ない春にかけて「経験したことのないような大雨」が増加すると予想されています。 研究の詳細は、20

    地球温暖化に伴う「大気の川」で今後日本は”経験のない大雨”が増える - ナゾロジー
    ookitasaburou
    ookitasaburou 2022/01/31
    “そこで筑波大学らの研究チームは、過去60年間の東アジアの気象データを調査し、2090年までに大気の川が東アジアにもたらす豪雨の発生頻度と強度をモデル化しました。 それによると今後日本は、台風の接近が少ない春