同性婚合法化から10年、「変化する英国」の現在地 いじめや差別乗り越え…「自分らしく生きられる人が増えてほしい」 2014年3月29日。英国のイングランドとウェールズではこの日、同性婚が合法化され、初の同性婚カップルが誕生した。それから10年。差別や抑圧の時代を乗り越えて実現した「性別を超えた婚姻の平等」は人々の意識に浸透する。一方、日本では法整備が進まないままだが、法制化を求める声も徐々に高まりつつある。 英国人パートナーと結婚し、ロンドンで暮らす日本人男性は「英国は変化している。日本はどうですか?」と問いかける。合法化によって、英社会は一体どのように変わったのか―。英国で結婚した2組の同性カップルへのインタビューを通じて、「英国の今」に迫った。(年齢は取材当時、共同通信ロンドン支局長 植田粧子) ▽背筋が伸び、体が軽く 「ゲイの自分が結婚するなんて考えもせずに育った。それが可能になった