(黒井 文太郎:軍事ジャーナリスト) TBS日曜劇場で現在放送中のドラマ『VIVANT』では、「国際テロ組織」と「警察」と「自衛隊秘密部隊」の3つ巴の戦いが繰り広げられている。主役の堺雅人は商社マンに擬装した自衛隊秘密部隊の隊員役で、後輩隊員役の松坂桃季とともにテロ組織メンバーを処刑するなど、自衛隊員としては型破りなハードボイルドぶりを見せている。 この自衛隊秘密部隊はドラマ設定上、日本を国際テロから守る非公然組織で、世界中のテロリストから恐れられるだけでなく、世界中の治安・諜報機関からも一目置かれる超絶的な実力派の“謎の組織”とされている。 もちろんドラマだからフィクションであり、実際にはそんな秘密部隊は自衛隊にはない(自衛隊というか、そもそも日本政府にはない)。だが、ちょっと面白いのは、ドラマで重要なキーワードとされているのが、この秘密部隊の名称だ。それが「別班」である。 じつは、この