来年夏に開かれる全国高校演劇大会を目指す約2千校の中で、唯一のろう学校が奈良県大和郡山市にある。「言葉の壁」を乗り越えようと、手話と字幕で演じる独自のスタイルを練り上げた。「手話演劇ならではの魅力を伝えたい」。演劇部員たちは6日、奈良市のならまちセンターで行われる県大会に臨む。 10月下旬、静まりかえった県立ろう学校の体育館。1人の女子部員が前を見据えた。すぼめた右手をのど元から前へ突き出す。 〈彼は悲鳴をあげているのです〉。黒いパネルには、手話と同時に白い文字の字幕が映し出された。県大会で演じる鴻上尚史さん作「トランス」の一幕だ。 稽古は続いた。部員が床を踏みならす音と、静かなBGMが響く。 創部は2004年。高等部と中学部の生徒が一緒に活動する。セリフを声に出す劇も試みたが、審査員に「手話の個性を生かしてみては」と指摘された。そこで手話だけで挑んでみると、今度は通じなかった。 顧問の綿
式典で挨拶する宍戸理事長独立行政法人国立特別支援教育総合研究所は、免許状保有率が低い視覚障害・聴覚障害の教育領域で、インターネットを利用した免許法認定通信教育を10月に開講した。それに伴い、10月19日、神奈川県横須賀市にある同研究所で、免許法認定通信教育開講記念式典を開催。特別支援学校教員についての政策動向や免許法認定通信教育事業の概要が説明された。義家弘介文科副大臣はビデオメッセージで、同通信教育への期待を述べ、特別支援教育に力を入れ続けていく意向を示した。 同研究所の宍戸和成理事長は「特別支援学校教諭の免許状取得率向上を図ることで、特別支援教育の充実にも寄与できると思っている」と述べた。 文科省が平成28年8月に公表した「平成27年度特別支援学校教員の特別支援学校教諭等免許状保有状況等調査の結果について」によると、昨年5月1日現在、特別支援学校教員(6万5559 人)のうち、当該障害
NTTドコモは10月19日、聴覚障がい者向けのスマートフォンサービス「みえる電話」の試験提供を開始した。トライアルサービスとして、専用サイトからモニター募集も開始している。 みえる電話は、NTTドコモの音声認識技術を使ったサービスで、通話相手の発話内容がスマートフォンの画面内にリアルタイムでテキスト化されて表示されるというもの。耳の聞こえづらいユーザーでも画面上のテキストを確認しながら音声で通話できる。利用には専用アプリが必要だが、音声の認識処理はドコモネットワーク上で行われるため、通話相手はアプリ等が必要なく、回線も携帯回線、固定回線を問わず利用できる。音声認識はNTTグループの技術だが、通話回線の低音質に最適されているという。 モニターユーザーは約1,000名を予定しており、聴覚障がい者を優先しての募集となる。ドコモとしては聴覚障がい者2級(両耳全ろう)以下のユーザーを想定しており、事
富士通は、周囲の音の特徴を光と振動の強さで伝えるヘアクリップ型のウエアラブルデバイス「Ontenna(オンテナ)」を「CEATEC JAPAN 2016」(2016年10月4日~7日 幕張メッセ)で出展した。聴覚障害を持つ人が髪の毛に付けることで、背後から近づく車のエンジン音に気付いたり、楽器や動物の鳴き声などの音のパターンを体感したりできる。
セクシュアルマイノリティ(性的少数者)は13人に1人いると言われています。30人のクラスに2人はいる計算ですが、小学校の教科書には「思春期になると、みんな異性を好きになります」と書かれています。そんな状況のなか、多様な性を子ども達に伝えるため、LGBT当事者を中心にしたインタビューを掲載した絵本『いろいろな性、いろいろな生きかた』(渡辺大輔監修、ポプラ社)が上梓されました。 本記事では、手話でLGBTを表現する山本芙由美さん、セクシュアルマイノリティの子どもを学校で支えるために教師になった眞野豊さん、ありのままの性で働きたいと就職活動をした中島潤さんへのインタビューを紹介します。(文:永山多恵子、写真:清水久美子、ページデザイン:まる工房 正木かおり) 耳が聞こえないろう者の人たちにも、いろいろな性があります。山本芙由美さんは、そんな人たちが自由に悩みを語りあい、のびのびと暮らせる社会を目
相撲ファン層拡大へ 手話に字幕、点字、英語も
「国際宇宙ステーション」「はやぶさ」……。宇宙に関する言葉を表す手話を、東洋大学の手話サークルとJAXA(宇宙航空研究開発機構)の職員が協力して作った。「聴覚障害がある子どもにも、宇宙の魅力を伝えたい」という願いが込められている。 「宇宙手話」を作ったのは東洋大の手話サークル「つみき」のメンバーと、JAXA広報部の春日晴樹さん。「国際宇宙ステーション」「JAXA」「宇宙船」「船外活動」、小惑星探査機「はやぶさ」、宇宙ステーション補給機「こうのとり」の六つの言葉だ。 自身も聴覚障害がある春日さんは両親も耳が不自由で、幼い頃から家庭での会話は手話だった。「宇宙に興味はあったが、手話の表現がなく、話題にするのが難しかった」という。 JAXAに勤め、手話案内のツアーを担当する中で、改めて「宇宙手話」の必要性を感じた。そこで昨年11月、インターネットで知った「つみき」に相談。共同製作が決まった。 「
御嶽山噴火から2年。山頂付近の御嶽神社と山荘は火山灰に覆われていた=2016年9月27日午前11時31分、本社ヘリから長谷川直亮撮影 58人が死亡、5人が行方不明となった御嶽(おんたけ)山(長野・岐阜県境、3067メートル)噴火は27日、発生から2年を迎えた。ふもとの長野県木曽町立三岳小学校では、正午前から遺族や住民ら約300人が参列して犠牲者追悼式が営まれ、噴火時刻の午前11時52分に黙とうをした。 遺族を代表して、夫の野口泉水(いずみ)さん(当時59歳)を亡くした弘美さん(58)=長野県池田町=が「仲のいいおじいちゃん、おばあちゃんになるという未来がなくなってしまいました」と述べた。 一方、弟夫妻を亡くした東京都小平市の猪岡孝一さん(54)は、入山規制エリア手前の9合目まで慰霊の登山をした。
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