[ウィンストンセーラム(米ノースカロライナ州) 25日 ロイター] - 米ノースカロライナ州ランドルフ郡の教育委員会が、全米図書賞を受賞した小説の内容が生徒に不適切との指摘を受け、学校図書館での閲覧を禁止にする決定を下した。しかし、住民からの抗議や書店が無料で配布したことを受け、決定を撤回せざるを得ない状況に追いやられている。 この小説は、アフリカ系米国人に対する差別などを描き、1953年に全米図書賞を受賞したラルフ・エリソン著の「見えない人間」。同郡の学校で夏の課題図書に選ばれたが、性的描写が含まれることから生徒の親から抗議があり、教育委員会は16日に図書館での閲覧を禁止にする決定を下した。
いよいよ本格的に、規制が強化される形での改定が危惧される児童ポルノ法。この法律が現行でも抱えている最大の問題点が、「そもそも児童ポルノとはなんなのか?」という定義。全裸はまずいのか? あるいは、水着を着ていてもまずいのか? 基準は明確ではない。そして「これが児童ポルノですよ」という指標になる現物を見ることはできない。販売や提供が禁じられている以上、児童虐待などの調査目的でも、児童ポルノとされるものを、容易に見ることはできないのだ。 現在、児童ポルノとされている書籍を最も多く収蔵しているのは、国立国会図書館だと考えられる。ここには、納本制度によって収蔵されたものが多数存在するからだ。 しかし、収蔵された児童ポルノと思われる書籍は、閲覧することはおろか、存在すら確認することはできない。 その理由は2004年、法務省が国会図書館に対して、児童ポルノとされ得る蔵書を閲覧する行為が、提供の罪に当たる
舞台は「公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まる法律」として成立した「メディア良化法」が「すべてのメディアの監視権」を持つ検閲の道具となり、不適切としたメディアを自在に排除出来るようになってから30年が経過した近未来の日本。 メディア良化法を運用する「メディア良化委員会」とその実行組織「良化特務機関(メディア良化隊)」は年々強権的な言論弾圧を強めてきた。 図書狩りに対抗して、公共図書館は蔵書の収集所蔵と提供の自由を守るため、「図書館の自由に関する宣言」を元に成立した「図書館の自由法」を盾に、武力に対して武力で抵抗する「図書隊」を創設し、激しい抵抗を続けている。 (あらすじはWikipediaより) 図書館の自由に関する宣言 第1 図書館は資料収集の自由を有する 第2 図書館は資料提供の自由を有する 第3 図書館は利用者の秘密を守る 第4 図書館はすべての検閲に反対する 図書館の自由が
またしても大きな勘違いをしていた。 断食のやり方には大きく分けて二つあって、ひとつは断食する前にご馳走を食べる(キリスト教徒の謝肉祭がそうだ)、もうひとつは断食が終わった後ご馳走を食べる(イスラム教徒がする)。 いずれにしろご馳走は食べるのだが、アメリカで毎年やってる「禁書週間(Banned Books Week)」を、何かそういった類のものだと長らく思い込んでいた。 つまりたらふく読んでから本を絶つのか、1週間何も読まずに耐えてその後がっつり本を読むのか、そのいずれかだろうと踏んでいた。 なんのために? 多分、好き勝手に本が読める有難さを思い出すために。 「禁書週間」の主宰のひとつであるALA(American Library Association;アメリカ図書館協会)は、毎年「週間」にあわせてchallenged books listを発表している。すなわち、「こんな本を読ますな、見
学校図書館と検閲の事例 (1) (追記あり) - 火薬と鋼の続き。 日本の学校図書館のあり方については、学校図書館憲章が指針として存在する。しかしこれはかなり漠然としており、具体的な問題への対処の指針にはなり難い。 これに対して、アメリカでは「図書館の権利宣言」解説文として「学校図書館メディア・プログラムの資源やサービスへのアクセスAccess to Resources and Services in the School Library Media Programというより具体的な指針が存在する。 歴史的には1955年に採択された「学校図書館の権利宣言」というものが先行して存在していた。その内容が「図書館の権利宣言」と重複しているか、宣言よりも弱い内容であったために廃止され、1986年に新しい内容の学校図書館に関する文章が解説文として採択されたのだ。その後何度か改訂を経て現在のかたちにな
化け物を殺すのは人だけ - 北沢かえるの働けば自由になる日記 小学校の図書室から『ぼくらの七日間戦争』をはじめとした『ぼくら』シリーズが撤去されたという話があった。 この話題に関連して、過去の学校図書館と検閲の事例を紹介しよう。 アメリカの事例を出そうと思ったが、情報整理に時間がかかるので日本の例から。 参考文献は日本図書館協会図書館の自由に関する調査委員会編『学校図書館と図書館の自由』日本図書館協会(図書館と自由 第5集) 日本の事例 愛知県立高校図書館 学校図書館は、教育的配慮に基づいた自主規制が行われる可能性をもつ。学校図書館においても幅広い資料を提供することで生徒が多様な情報を入手できるようにすべきであるが、実際にはそうはなっていない。 例えば、全国学校図書館協議会|全国SLA制定の各種基準|全国学校図書館協議会図書選定基準を基準としてもかなり一面的・一方的な情報の統制は可能だ。
国連は世界平和のための誤った解決:国連は共産党が計画したもの - Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた 歴史修正主義者の司教の破門撤回ニュースと同時に「国連は共産党の計画」というこの物凄い陰謀論が話題だ。 はてなブックマーク - 国連は世界平和のための誤った解決:国連は共産党が計画したもの - Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた話題というほどでもないかな… これと似て、かつてアメリカでかなり関係なさそうなものまで共産主義の陰謀とされた時代がある。 アメリカのマッカーシズム全盛期のことだ。 今回はマッカーシズム下の検閲の有名な事件を紹介する。 マッカーシズムと図書館 1950年代、アメリカの大学図書館、学校図書館、公共図書館で反共の嵐が吹き荒れた。何しろこの時代、愛国団体はアインシュタインの『相対論の意味』もトーマス・マンの『魔の山』
島根県安来市の「安来市誌」(昭和45年発行)と合併前の「伯太町史」(37年発行)に差別を助長する部分があったとして、安来市が県内の公立図書館に、この2冊を所蔵している場合、当該ページを切り取って市に送付するよう求めていたことが13日分かった。 差別表現などを理由に、自治体が図書館にページの削除を要請するのは異例。図書館の基本を定めた「図書館の自由に関する宣言」は「将来にわたる利用に備えるため、資料を保存する責任を負う」「一時的な社会的要請、個人・組織・団体からの圧力や干渉によって廃棄されることはない」としており、この原則との関係で問題になりそうだ。 安来市人権施策推進課によると、該当部分に被差別地区の地名などが記載されていることが分かったための措置。「削除の要請はしたが、具体的な判断は図書館側に委ねた。ページの抹消を求めたのは適切ではなかった」としている。要請を受けた個別の図書館の対応は「
図書館問題研究会(図問研)は住民の学習権と知る自由を保障する図書館の発展を目指して活動する図書館員、住民、研究者など図書館に関心を持つ人たちの 個人加盟の団体です。私たちは、この9月16日~17日、東京において、07年度第2回全国委員会を開催し標記問題について論議しました。その論議を踏ま え、以下の見解を明らかにするものです。 さて、9月16日~17日にかけ、新聞で一部の図書館において標記図書に関する閲覧中止・貸出制限などの動きが報道されました。図書館問題研究会では、 この動きに対して反対を表明するとともに、各館に対してもう一度『図書館の自由に関する宣言』「(以下『自由宣言』)の原則を踏まえ、閲覧制限などの措置 について直ちに再考することを強く求めます。 1. 司法当局からの出版元、著者への抗議や勧告、検察当局の資料提供者、著者等への強制捜査の今回の一連の報道に対して、図書館が過敏に反応し
コンテンツ レファレンスデスク 細かなご意見ご質問はこちらに。 Index of Imaginary Beings 古今東西の空想の産物たちの索引。現在開発中。 ISBN 横断検索 本の ISBN 等のコードから複数のDBの本が探せる。それだけ。ほぼ私用専用。 Ajax なネット書店横断検索(仮) 本の ISBN から各ネット書店の所蔵が横断的に探せる。上のよりは一般向けかもしれない。 ISBN なBookmarklet 一覧 本の ISBN を検出して別のサイトにジャンプできる Bookmarklet。けっこうたくさん。 カテゴリー コラム 図書館 電気用品安全法 サイト紹介 サイト運営 日記 注目ニュース 読書記録 書評・感想 気になる本 購入・借用記録
追加があったようなので前回の表修正。やっぱり見逃しがあったらしく,練馬区のとか見つけました。 あとその後の動向としては,各社の社説やブログなどで取り上げられてるようですね。今回はそのへんを。 大手新聞社の見解 読売新聞「公立図書館本来の役割から逸脱していると思います」 毎日新聞「記事の閲覧制限は、憲法が保障する「表現・報道の自由」を侵害する行為だ。図書館の過剰反応と言わざるを得ない」 産経新聞「20歳未満の容疑者の実名報道を禁じた少年法の趣旨に反しているという理由からだ。これだけの理由で特定の報道の閲覧を制限するのは、図書館の越権行為であろう」 当事者はもちろん,大手新聞社はどちらも明確に閲覧制限反対とのこと。まあ当然。 図書館系ブログの反応 おもだった図書館関係のブログの反応。ちなみにすべてを網羅する気は最初からないので念のため。 愚智提衡而立治之至也: 大義,親を滅ぼす 「如何
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