ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻で非道の限りを尽くしている。ロシア人自身が立ち上がり、彼を倒せないものかと願わずにいられない。現時点ではしかし、国民の間で反戦運動が広がり、大規模デモで政権が倒壊するというシナリオは望み薄である。 国営全ロシア世論調査センターによる3月27日時点の信任度調査では、プーチン氏を「信頼する」と答えた人が81%で、侵攻前の2月20日から約14ポイントも増えた。侵攻を意味する「特別軍事作戦」について尋ねた3月30日発表の調査結果では、作戦を「支持する」と答えた人が76%にのぼった。 これは国営機関の調査であり、信憑(しんぴょう)性には疑問符が付く。強固な情報統制により、ロシア人が戦争の実態を知らされていない点も差し引いて考えるべきだ。それでも、ある反体制派活動家は「おそらく全国で3分の2くらいの人が実際にプーチンを支持している。モスクワやサンクトペテルブルクと