「この後、1対1の時間を取って議論したい」 安倍晋三首相は2日のプーチン露大統領との会談中、通訳だけを交えた“サシ”の対話に持ち込んだ。会談は夕食も含め約3時間10分に及んだが、うち55分間は2人だけの会談だった。その結果を首相は「道筋が見えてきた。手応えを強く感じることができた」と表現。首相はプーチン氏との親密な関係を軸に北方領土問題の解決に挑むが、乗り越えなくてはならないハードルは依然高い。 ◆ぶつかる「国益」 「これまで築いた信頼関係に基づき、くつろいだ雰囲気だった」 日本同行筋は2日夜、首脳会談の様子をこう説明した。とはいえ、両首脳が意見を異にする場面がなかったわけではない。核・ミサイル開発を強行する北朝鮮への対応だ。 首相「北朝鮮が発射した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)は新たな脅威だ。国連安全保障理事会で厳しい対応を取る必要がある」 大統領「問題解決のためには6者