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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (27)

  • 経済学者からトランプ大統領への2つの公開書簡 - himaginary’s diary

    多くの経済学者が署名した5/3付けと5/11付けの2つの公開書簡にマンキューがリンクしている。 以下は5/11付けの書簡。 We enthusiastically endorse President Trump's economic agenda to create jobs and restore economic growth. We believe the President's Tax Cuts and Jobs Act (TCJA), which lowered the corporate income marginal tax rate from 35% (previously the highest rate among OECD countries) to 21% and provides individual income tax relief for tens of m

    経済学者からトランプ大統領への2つの公開書簡 - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2018/05/15
    "ちなみにデロングはその100名超に対し予想される通りの反応を示している"<笑ってしまった(笑うべきところではないのだろうが)
  • 経済学者がビッグデータに熱心でない理由 - himaginary’s diary

    BOEチーフエコノミストのアンドリュー・ホールデンが、ビッグデータをテーマに講演している(H/T Mostly Economics)。 その中で、ビッグデータに対する経済学者とデータサイエンティストの態度の違いについて以下のように述べている。 The first thing to say is that Big Data and data analytic techniques are not new. Nonetheless, over recent years they have become one of the most rapidly rising growth areas in academic and commercial circles. Over that period, data has become the new oil; data analytic techniq

    経済学者がビッグデータに熱心でない理由 - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2018/05/05
    経済学者もdata scientistも立場が違うだけで両方正しいんだと思う;経済学者は所謂統計の嘘の危険を知り抜いていて,その経済学分野(人の生死にも関わる)での悪用を恐れる;data scientistは分析/予測が金に繋がればOK
  • インフレの金融財政理論 - himaginary’s diary

    David Andolfattoが、Binyamin AppelbaumのNYT記事を元に、インフレを説明する4つの理論を改めて整理している(H/T 石町日記さんツイート)。 マネタリスト 物価水準はマネーへの需要に対する相対的なマネーの供給によって決まる。従って、インフレはマネーの供給の伸びからマネーの需要の伸びを差し引いたもので決まる。 この理論は、保守派の経済学者が、マネーの大規模な供給のためにインフレが迫っている、と予測したために信用を失った。 フィリップス曲線 ジャネット・イエレンなどFOMCメンバーが支持。 インフレ率が失業率(=総需要の代理変数)と負の相関を持つという実証的証拠に基づいている。 データの解釈は概ね次の通り:財・サービスの需要が高まると、企業は雇用を増やし、失業率が下がる。そのため労働者が賃上げを要求できるようになり、そうした費用は製品価格の値上げによって消費

    インフレの金融財政理論 - himaginary’s diary
  • 生産性の伸びは重要ではなくなっているのか? - himaginary’s diary

    アデア・ターナーが、近年の生産性の伸びの停滞からするとソローパラドックスはますます強まっている、と表題のProject Syndicate論説(原題は「Is Productivity Growth Becoming Irrelevant?」)で論じている。そして、投資の低迷*1、技能の不足、インフラの劣化、過剰な規制*2、企業間の技術格差*3、期待外れに終わっているIT、といった巷間良く挙げられる説明よりも問題の根は深いのだ、と主張している。ターナーによれば、生産性の伸びは豊かな社会では必然的に鈍化するもので、一人当たりGDPはもはや人々の厚生の指標とはならないのだという。 Our standard mental model of productivity growth reflects the transition from agriculture to industry. We sta

    生産性の伸びは重要ではなくなっているのか? - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2017/07/31
    "生産性が高まった農家が洗濯機や自動車を欲しがらず、50人の余剰労働者を低賃金の召使や高給の芸術家として雇うことが考えられる(略)すると(略)全体の生産性の伸びは徐々にゼロまで低下していく"
  • 理論的仮定と観測されない事実 - himaginary’s diary

    レオンチェフが、1970年末の第83回経済学会で行った表題の会長講演(原題は「Theoretical Assumptions and Nonobserved Facts」)で、次のようなことを述べている(Mostly Economics経由のLars Syll経由)。 Much of current academic teaching and research has been criticized for its lack of relevance, that is, of immediate practical impact. ...I submit that the consistently indifferent performance in practical applications is in fact a symptom of a fundamental imbalance

    理論的仮定と観測されない事実 - himaginary’s diary
  • いかにして経済学は宗教となりしか - himaginary’s diary

    というガーディアン紙記事(原題は「How economics became a religion」)をMostly Economicsが紹介している。同記事はケンブリッジに籍を置くJohn Rapleyの以下の近著からの抜粋との由。 Twilight of the Money Gods: Economics As a Religion and How It All Went Wrong 作者: John Rapley出版社/メーカー: Simon & Schuster Ltd発売日: 2017/07/13メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る 記事では、6/20エントリで紹介したレオンチェフのAEA会長講演を引きつつ、経済学への攻撃を繰り広げている。ただ、そのエントリの末尾でコメントしたように、レオンチェフが夢見たデータ主導の経済学研究が遂に実現しつつある、というの

    いかにして経済学は宗教となりしか - himaginary’s diary
  • 経済学の批判者が見逃しているもの - himaginary’s diary

    14日エントリで小生は、ガーディアン紙の経済学批判記事を取り上げ、最近の潮流からすると今更感のある記事、と評した。小生の言う最近の潮流は、主にノアピニオン氏が以前にブルームバーグ論説で紹介した経済学の傾向を指していたが、当のノアピニオン氏が14日付けのブルームバーグ論説で当該のガーディアン紙記事を批判した。以下はその冒頭。 At this point, blanket critiques of the economics discipline have been standardized to the point where it’s pretty easy to predict how they’ll proceed. Economists will be castigated for their failure to foresee the Great Recession. Some

    経済学の批判者が見逃しているもの - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2017/07/16
    big dataに基づく計量経済学は,(特にミクロな領域では)実際に役に立つ=資本効率を高める成果を生んでいるのかもしれない.しかしそれが本当に"正しい"のかどうかはわからないと思う. cf.b:id:entry:334664930
  • ソロー残差が覆い隠したもの - himaginary’s diary

    以前、共著論文およびINETインタビュー記事を紹介したServaas Stormが、「The New Normal」と題したINETブログ記事を執筆している(H/T Economist's View)。 その中で彼は、全要素生産性が供給側の要因だけで決まる、という見方を否定している。 Potential growth is exogenous if one assumes, as is commonly done, that the alarming crisis of U.S. productivity growth crisis is exclusively due to supply-side factors such as excessive (labor market) regulation, undue business taxes, an insufficiently ski

    ソロー残差が覆い隠したもの - himaginary’s diary
  • 出版バイアスの特定と修正 - himaginary’s diary

    というNBER論文をFrancis Dieboldが少し前のエントリで紹介している(H/T 昨日リンクしたエントリ。ungated版と補足資料、スライド資料)。論文の原題は「Identification of and Correction for Publication Bias」で、著者はIsaiah Andrews(MIT)、Maximilian Kasy(ハーバード大)。 以下はDieboldの紹介。 The term "file drawer problem" was coined long ago. It refers to the bias in published empirical studies toward "large", or "significant", or "good" estimates. That is, "small"/"insignificant"/"

    出版バイアスの特定と修正 - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2017/05/17
    これはありそう.経済学の場合追試もできないし(故に経済学は"科学"ではない),取り除くのは難しいのでは
  • スウェットショップについての経済学者の話は全部間違いだった - himaginary’s diary

    というNYT論説をChristopher BlattmanとStefan Derconが書いている(原題は「Everything We Knew About Sweatshops Was Wrong」;H/T Economist's View、ブラットマンブログ)。 クルーグマンの「In Praise of Cheap Labor」Slate論説に代表されるように、劣悪な条件下の低賃金労働でも無いよりましで、かつ、経済発展のためにそれは必要、というのが経済学者に広く受け入れられた考え方となっている。著者たちもその前提でランダム化実験に臨んだが、結果は予想を裏切るものになったという。 以下は同論説の元となった論文の要旨。 As low-income countries industrialize, workers choose between informal self-employment

    スウェットショップについての経済学者の話は全部間違いだった - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2017/04/30
    "sweatshop"=(労働)搾取工場.そんなものを"無いよりましで、かつ、経済発展のためにそれは必要"として正当化していたKrugman含む経済学者は大いに反省すべき.マクロだけでなくミクロにも有害である事を示したこの実験は重要
  • 問題は人口動態だよ、馬鹿者! - himaginary’s diary

    というFT論説をGavyn Daviesが書いている(原題は「It’s the demography, stupid!」)。 そこで彼は、人口が自然利子率の低下に影響を与える経路として、以下の3つを挙げている*1。 労働供給の伸び率 労働供給の伸び率が低下して、労働に比べて資が過剰になれば、資の収益率は下がり、新規投資の魅力も薄れる。これは実質金利を下げる。 依存人口比率 労働者は退職者よりも貯蓄するため、依存人口比率が低いと、経済の貯蓄率が上がる。ベビーブーマーが労働力人口の一部だった2000年以前は、それによって先進国の貯蓄率が上がり、自然利子率は低下した。 ベビーブーマー退職後はこの傾向は逆転するはず。 平均寿命 退職年齢が同じままで平均寿命が延びると、人々は老後に備えて、働いている間の貯蓄を増やす。これは貯蓄率を上げ、自然利子率を下げる。 また彼は、人口動態が自然利子率に与えた

    問題は人口動態だよ、馬鹿者! - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2016/10/25
    自然利子率は長期的には経済成長率と一致する筈だから,"1.5%ポイント"や"1.25%ポイント"の低下は大きい(最初のBOE論文だけ"%ポイント"ではなく"%"になってるのはtypo?<-追記:原論文で400basis pointsだからやはり誤訳 or typoか)
  • 文学としての経済学 - himaginary’s diary

    というブログエントリをクリス・ディローが書いている(原題は「Economics as literature」)。これは、(8日エントリで紹介した)Avner Offerが、アトランティック誌のインタビューで、経済学は物理学よりも文学に近い(more like literature than like physics)、と述べたのに反応したもの。 ...economics is more like literature than physics in that it doesn’t always progress. We can read 19th century novels with profit, but few physicists would advise their students to study 19th century work on the subject. Likew

    文学としての経済学 - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2016/10/16
    "法則のような一般化は社会科学では(ほぼ)存在しないため、経済学は必然的に物理学と違ってくる"<そういう意味では経済学における人間行動のモデル化は,アジモフの"心理歴史学"を構築するような試みなのかもしれない
  • 何がブルシット仕事か? - himaginary’s diary

    9日エントリは思いがけず沢山のハテブを頂いたが、そこで紹介した記事(ただしストライク誌の初出版)にノアピニオン氏が3年前に反応していたことに気付いた。 As you might expect, Graeber's article was thoroughly panned by most of the economists who even paid attention. But Graeber is on to something. Though I heavily doubt that many of our jobs represent a diabolic plot by our overlords to keep us in chains, it seems clear that many Americans no longer understand how their work

    何がブルシット仕事か? - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2016/10/13
    "自分の給与のどれだけが付加価値をもたらす仕事からきていて、どれだけが「レント」からきているのか"<これが資本主義における報酬の本質.そしてこのバランスが崩れているのが今の世界の現状
  • ノーベル経済学賞は社会民主主義に立ち戻るべし - himaginary’s diary

    ジャスティン・フォックスがブルームバーグ論説でノーベル経済学賞設立の経緯について書き、Economist's Viewにリンクされたほか、日語ツイートでも呟かれた(ここ、ここ)。 フォックスがネタ元にしたのは以下のだが、その著者の一人であるAvner OfferがINETブログに寄稿している(H/T Mostly Economics)。 The Nobel Factor: The Prize in Economics, Social Democracy, and the Market Turn (English Edition) 作者: Avner Offer,Gabriel Söderberg出版社/メーカー: Princeton University Press発売日: 2016/10/03メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る フォックスの記事は設立の内

    ノーベル経済学賞は社会民主主義に立ち戻るべし - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2016/10/09
    社会民主主義の是非は兎も角,1980年代後半の金融規制緩和によるその後の金融経済の異常な拡大が,現在の長期に亘る経済不安の原因だとは思う.金融経済が実体経済の数〜十数倍という現状は明らかに歪んでいる
  • 相模原障害者殺傷事件とピーター・シンガー - himaginary’s diary

    こちらのtogetterを目にして、海外では相模原事件とピーター・シンガーを結び付けた議論はされているのだろうか、とぐぐってみたところ、シンガー自身が豪州ABCのQ&Aという番組でこの問題について追及された際のやり取りを取り上げたデイリーメール記事が見つかった。以下はそこからの引用。 After 19 people were massacred at a disabled care facility in Japan, disabilities advocate Kath Duncan asked Mr Singer whether his views inspired such violence. Ms Duncan only got part way through her question before Mr Singer cut her off to ask, 'And you t

    相模原障害者殺傷事件とピーター・シンガー - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2016/10/02
    自己決定権を誰に認めるか,という問題の様に思われるが,シンガー氏はそれを「新生児だけでなく,彼の定義する所の"パーソン"ではない人全てに認めない」スタンスだと思うので,彼の答はごまかしに感じられる
  • あるマルクス経済学者の技術ショック擁護論 - himaginary’s diary

    クリス・ディローが、ブログの17日エントリで取り上げたローマーのマクロ経済学批判と、21日エントリで取り上げたサイモン・レンールイスのブログエントリについて以下のように書いている。 In his attack (pdf) upon macroeconomic theory, Paul Romer is especially critical of the real business cycle view that recessions are caused by negative technology shocks. He calls them “phlogiston shocks” and says: there is no microeconomic evidence for the negative phlogiston shocks that the model invokes

    あるマルクス経済学者の技術ショック擁護論 - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2016/09/25
    "企業が重要なハブとなっており,その企業の問題が供給者や顧客に波及する場合は特にそう()企業レベルのショックを経済全体に伝達(もしくは緩和)する上でネットワークは極めて重要"<ここは完全同意.その上でどうすべきか
  • 日本にとってより良い経済政策 - himaginary’s diary

    というProject Syndicate論説をスティグリッツが書いている(H/T Economists's View)。原題は「A Better Economic Plan for Japan」。 その冒頭でスティグリッツは、経済成長はそれ自身が目的ではなく、問題なのは生活水準であるが、日は人口増大を抑制しつつ生産性を上げるという点で2008年以降は欧米よりもむしろ上手くやっているので、日の経済政策への批判の一部は当たっていない、と述べている。とはいえ、日はもっと良くなれるはずだ、という日人の考えに自分も同意する、として、インフレ達成、信頼の回復、成長率の押し上げに失敗した最近の政策に代わるものとして以下の処方箋を示している。 大規模な炭素税 グリーンファイナンスと組み合わせれば経済を改善するための投資を大いに刺激する。その刺激効果は、税によって経済システムからお金が引き揚げられる

    日本にとってより良い経済政策 - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2016/09/18
    生活水準と生産性は異なる概念では?;今デフレだからインフレを恐れずタブーに挑戦しろ,という論の殆どには,インフレが常に制御できるという無意識の前提がある.インフレは制御できなくなるから恐いのに
  • 高額紙幣の廃止とマイナス金利政策 - himaginary’s diary

    以下のを出版したケネス・ロゴフが、プリンストン大学出版局の経済ブログでインタビューに答えている(その1、その2*1) The Curse of Cash 作者: Kenneth S Rogoff出版社/メーカー: Princeton Univ Pr発売日: 2016/08/30メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る その中でロゴフは、自分が主張しているのはあくまでもレス・キャッシュ(紙幣の少ない)社会であってキャッシュレス社会ではない、と強調しつつ、マイナス金利政策との関連について以下のように述べている。 Your new book advocates a “less cash” society, phasing out all paper currency notes over (roughly) $10, and in due time even replac

    高額紙幣の廃止とマイナス金利政策 - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2016/09/11
    "高額紙幣だけが廃止された場合、原理的には人々は小額紙幣を貯め込むことができますが、そのコストはかなり大きくなります"<なるほど.逆方向に「物理で殴る」のか.理屈はわかるがここまで来ると滑稽ですらある
  • DSGEモデルによるクラウディングアウト? - himaginary’s diary

    昨日紹介したブランシャールの小論にクルーグマンが早速毒を吐いている。 以下はその冒頭部。 Olivier Blanchard has a characteristically informed, lucid essay on the role of DSGE models in macroeconomics, in which he accurately describes the problems with these models but – again characteristically – tries to make peace with both sides, calling for reform of this dominant paradigm rather than tossing the whole thing. I understand his motivations

    DSGEモデルによるクラウディングアウト? - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2016/08/14
    物理学と経済学を並べて論じるクルーグマンもどうかと思う.「経済学はscienceである」という幻想を捨てない限り,経済学は役に立たない徒花でしかあり得ないだろう
  • 地球上を歩いている最も危険な人物 - himaginary’s diary

    レーガン政権で行政管理予算局長を務めたデビッド・ストックマンが、バーナンキのことをそう呼んでいる(H/T Mostly Economics)。 Ben Bernanke is one of the most dangerous men walking the planet. In this age of central bank domination of economic life he is surely the pied piper of monetary ruin. At least since 2002 he has been talking about “helicopter money” as if a notion which is pure economic quackery actually had some legitimate basis. But strip aw

    地球上を歩いている最も危険な人物 - himaginary’s diary
    vanbraam
    vanbraam 2016/07/22
    "日本政府は日銀に対する債務を最終的には踏み倒さざるを得ない"<どう考えてもそうなるよね.経済成長で国債を返すと言ってる人は,人口減少&少子高齢化の日本に今の国債を返す程の経済成長が見込める根拠を示してくれ