地図を見ると、鳥居が神社の印になっている。また、鳥居を見たら、その奥には神社があることを知らしめてくれる。鳥居は、まさに神社の入り口の門なのである。 鳥居は、鳥井・鶏居・華表とも書かれたが、なぜトリイというのかは分からない。通り居る門であるとか、鳥居の上の横木は鶏がとまるところであるとかいうが、いずれも定説には至っていない。『神道名目類聚抄』に「按ニ鳥居ハ上古質素ノ時ノ門ナリ、是境ヲ限ルカマヘナリ」とあり、『匠家必要記』には「鳥居は神代の神門也、今宮社に用ふるは、神代の遺風にして、木の鳥居を本式とす」とある。 鳥居は原則として、四本の柱より成る。二本は左右の立て柱、一本は二本の柱を貫いている柱で、これを貫といい、いま一本は上部を覆っている柱で、これを笠木という。 鳥居の形式は種類が多い。匠家必要記に「神名鳥居・黒木鳥居・山王鳥居・三輪鳥居・稲荷鳥居」などをあげている。鳥居の用材は木製が基本