まったく無意味な「陰性証明書」 昨年の冬、発熱した高校生が母親に連れられてクリニックにやってきた。症状が典型的なインフルエンザではなかったこともあり迅速検査を行ったところ、結果は陰性だった。すると母親から、その高校が独自に作成した「インフルエンザの疑い通院証明書 インフルエンザの疑いで検査を受けましたが、その結果は陰性でした」と記された書類にサインするようにお願いされた。 未だにこのような無意味な「陰性証明書」を医療機関に書かせる学校があったのか、と驚いた私はその高校に連絡した。校長にこの書類の意味についてたずねると、「皆勤賞狙いの子たちが、熱が出ても無理をして学校に来てしまうので、熱が出たらすぐに医療機関に行くよう指導することにした。検査で陽性ならインフルエンザと確定するので、休んでも皆勤賞に影響は出ないが、陰性であった子でもその通院と検査のために遅刻や早退、休んだ場合は、その日に限って