日本固有の領土である竹島(島根県隠岐の島町)は韓国に占領されているが、李明博韓国大統領(70)が同島へ上陸したことで、日本政府は竹島問題を国際司法裁判所(ICJ)へ単独提訴しようとするところまで前進した。しかしICJは相手国が同意しなければ裁判が成立しない。侵略国はさほどの痛みも感じないだろう。 過去、巡視船への銃撃も 竹島は17世紀初頭から日本人が漁業などに使用してきた。日本政府は1905年1月の閣議決定で竹島を領土に編入したが、どの国からも抗議はなかった。竹島のアシカ漁を許可制にするなど、日本政府は大東亜戦争の敗戦まで、竹島統治を平穏に続けてきた。 米国務省は日本占領中、サンフランシスコ平和条約の草案を何度か作成したが、1949年11月の草案では、竹島は「朝鮮放棄」条項の対象だった。しかし、竹島領有の経緯をよく知っていた連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の意見で、米国務省は日本の領土