日本大学事業部に家宅捜索に入る東京地検特捜部の係官ら=8日午後1時6分、東京都世田谷区日本大学の付属病院の建設工事をめぐり、巨額の資金が流出し、日大の関係者が日大側に損害を与えた疑いがあることが8日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は同日、背任容疑の関係先として、東京都千代田区の日大本部や、杉並区にある田中英寿(ひでとし)理事長(74)の自宅などを家宅捜索。特捜部は押収資料を分析し、事業をめぐる資金の流れの解明を目指すとみられる。 ほかに捜索を受けたのは、日大の関連会社「日本大学事業部」(世田谷区)など。関係者によると、付属病院の建設工事に関する業者との契約をめぐり、不透明な資金の流れが見つかったという。 日大の事業計画によると、令和3年度予算は2657億円で、全国最大規模とみられる。国内で医学部や歯学部付属の病院を4つ、動物病院を1つ運営し、学生数は7万人超で全国最多。 日大事業