【広州=幸内康】米大統領選で当選したドナルド・トランプ氏の上級顧問(安全保障担当)のジェームズ・ウールジー氏(元中央情報局長官)は、中国主導の国際金融機関「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」に米国が参加しなかったことについて「戦略的な誤り」との認識を示した。 香港紙サウスチャイナ・モーニングポストが11日付で伝えた。 ウールジー氏は、中国が提唱する巨大経済圏構想「一帯一路」について、トランプ氏からはオバマ大統領より「ずっと温かな」反応が期待できるとの見通しも明らかにした。 AIIBは「一帯一路」構想を資金面で支える役割を果たす。カナダが8月末に参加表明し、先進7か国(G7)のうち参加していないのは、米国と日本の2か国となっている。米国がAIIBに加われば通商や国際金融のみならず、安全保障の面からも政策変更となる。