ここ何年もの間、「党勢後退」という言葉が枕詞となっていた日本共産党の笑いが止まらないようである。東京都議選(6月23日投開票)で議席を8から17に倍増させるという、まさかの「躍進」を果たしたからだ。同党指導部はこの余勢をかって来る参院選(4日公示、21日投開票)での「前進」を目論むが、はたして…。 今回の都議選を受け共産党は都議会で自民、公明両党に次ぐ第三党に躍り出た。そんな「予想外」の結果に政界、メディアには衝撃が走ったが、わけても目を丸くしたのは志位和夫委員長、市田忠義書記局長ら同党指導部だったかもしれない。 共産党関係者によると、投開票翌24日の党常任幹部会でも幹部たちは一様にキツネにつままれた表情だったという。都議選で同党は、獲得議席の目標(「ノルマ」ではなく、正確に言えば「努力目標」)をいつもながらの“3割増”である「11議席」を掲げていた。だが、それをあっさりクリアするばかりか