米国民の新聞離れは日本よりもずっと深刻だ。ワシントン州の「シアトル・ポスト=インテリジェンサー」がオンラインのみに転向し、コロラド州デンバーの「ロッキーマウンテン・ニュース」が廃刊になり、カリフォルニア州の「サンフランシスコ・クロニクル」紙が大幅縮小するなど、2009年は地方紙の経営難のニュースが続いた。 日本の新聞社は、平均して収入の約7割を購読料、3割を広告から得ている。米国の場合は3割を購読料、7割を広告収入に頼ってきた。インターネットが普及するにつれ、より効率のいい媒体に広告が移動していったのは必然と言えよう。だが、新聞はこれからどうなるのか。記者の解雇が相次いで質の高い調査報道が先細る中、ジャーナリズム自体の衰退が懸念されている。 とはいえ、人々は世の中のことを気にしなくなったわけではないし、全くニュースを読まなくなったわけでもない。ネットには、ベンチャー企業による新手のニュース