レールの幅にあわせて左右の車輪の幅を変えられる新型の電車、フリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の試験車両が19日、熊本市のJR九州熊本総合車両所で報道陣に公開された。新幹線と在来線を行き来できる車両として開発され、九州新幹線長崎ルート(長崎新幹線)への導入をめざす。ただ、開業予定の2022年度に間に合うかは予断を許さない。 赤と金色を基調とした流線形の新型電車は一見ふつうの新幹線に見えるが、レールの幅が異なる新幹線(1435ミリ)と在来線(1067ミリ)の両方を走れる。国の主導で1997年度に開発が始まり、これが3番目の試験車両。最高時速270キロまで出せる。 国から開発をまかされている鉄道・運輸機構(横浜市)が20日未明から、熊本県内で走行試験を始めた。機構は「試験車両の開発はこれで打ち止めにする」(加藤順担当課長)方針だが、そのためには、専門家でつくる国の技術評価委員会から強度