IT(情報技術)を活用、とはビジネスにおいてよく聞く言葉だ。それは小売業においても同じだ。ただ普段の買い物などでそれらを肌感覚として実感することはあまりない。なぜなら、多くがバックオフィスのシステム管理など、消費者の目に入らない部分で活用されているからだ。記者が今回取材で訪れたのは、そんな「普通」の感覚を覆す店舗だった。「未来のお店」のかたちを垣間見た気がした。 今年の2月、福岡市にオープンした「スーパーセンタートライアルアイランドシティ店」。同市に本社があるトライアルカンパニーの運営するディスカウントストアだ。店内に入り、まず目に入ってくるのがずらりと並ぶショッピングカート。これが、普通のカートではない。一台一台にそれぞれ、お店のレジで目にするバーコードリーダーとタブレットがついている。 つまり、セルフレジ機能のついたカートなのだ。従来型の有人レジも用意しているが、試しにこのカートで買い