最高裁判所が誤りを認めて異例の謝罪をしました。かつてハンセン病の患者の裁判が隔離された場所で開かれていた問題です。最高裁は25日、調査報告書を公表し、「患者の人権と尊厳を傷つけた」と自らの過ちを反省しています。人権を守るべき裁判所が差別を助長した、その罪深さを取り上げます。 最初に経緯を振り返ります。ハンセン病は感染のおそれがあるという理由で、戦前から平成8年までおよそ90年にわたって隔離政策がとられました。患者たちは人里離れた各地の療養所に強制的に収容され、その数は1万1000人にも上りました。療養所から外出を禁止されて仕事に就けず、結婚しても子どもをもうけられないなど人権を制限され、激しい差別や偏見にさらされました。戦後になって特効薬が実用化され、感染力が極めて弱いことがわかったあとも隔離政策は続き、その後の裁判で「憲法違反だった」とする判決が確定しています。 こうした背景を踏まえ、最
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