ベルギーリーグといえば、欧州で日本人選手が最も多くプレーしているリーグとして知られる。欧州のメジャー国でプレーすることを夢見る彼らにとっては、欧州大陸の入り口に相当する。 なかでもシュミット・ダニエル、林大地、原大智、橋岡大樹、松原后、香川真司と6人もの選手が在籍するシント・トロイデンは、その役割を担う登竜門と言うべきクラブになる。シント・トロイデンを経由して欧州のどの街に辿り着くか。 とはいえシント・トロイデンは港町ではない。大西洋から大きく離れたドイツ寄りの内陸に位置する。ベルギーは国土が海とわずかなエリアしか接していない、いわば海岸線の短い国。中継貿易の視点で欧州大陸を眺めたとき、隣国オランダのほうが恵まれた立地に映る。 2月27日。シント・トロイデンをホームに迎えたオーステンデは、大西洋岸のオランダ語圏に位置する港町のクラブだ。一般論として、経由地としての地理的な適性は、シント・ト