前回エントリでは、コロナ禍による健康被害を疫学者が過小推計したとされる米国を、過大推計したとされる日本と対照させてみた。一方、こちらの2020年6月エントリで紹介したNBER論文では、過小推計した場合と過大推計した場合の推移を、不確実性を組み込んだマクロ経済SIRモデルで評価していた。だが、紹介時点のNBER論文はまだ生煮えであり、その後2021年4月にアップデートされたほか、今年に入って米国科学アカデミー紀要(PNAS)で改めて公開されている。以下はそのPNAS版の論文の「重要性」と「要旨」。 Significance How forcefully should policymakers react to a pandemic given uncertainty about the infectivity and severity of a new disease or variant?