よく、批判が発言者にも当てはまってしまうことや発言者自身にこそふさわしい批判をしてしまったことを風刺して「ブーメラン」という表現を使うのをインターネット上の論争などで見るけれど、(ぼくのTL上でも昨日、一昨日と一回ずつ見た)いつごろから使われるようになったのだろう? 一番最初の例かどうかは分からないが花田清輝『冒険と日和見』(増補版、1973、創樹社)にそういう表現があった。(ただし、表記は「ブーメラング」) 「ブーメラング」 批評というものはヤマビコのようなものではない。古い歌の文句に「あなたとよべば、あなたとこたえる」とかなんとかいうのがあるが、批評家が、あなたとよんでも、だれもあなたとこたえてくれるやつはいないね。バカヤローといえば、さっそく、バカヤローとこたえてくれるかもしれないが。 したがって、わたしは、むかしから批評というものをブーメラングみたいなものだとおもっている。ブーメラ