ただパーツを組んだだけでこの圧倒的な色分けと重層的な造形の再現。チェック柄のスカートは印刷済みのPVC製シートにフリル状の癖をつけたものが同梱されており、胸元のリボンはハートの部分と一部の白いラインをPET製のシールとして立体感と光沢のあるテクスチャを両立するなど、複数のマテリアルを組み合わせることでリッチな見た目を堪能できる。 いまやキャラクターモデルではほとんど当たり前になりつつある「最初からプラモデルにすることを前提として起こされたデザイン」ではなく、(プラモデルになることなど微塵も考えていなかったであろう)ゲームに登場するアイドルらしいきらびやかな衣装を、硬質なプラスチックの組み合わせで表現するために腐心した痕跡が組みながらに感じられる。こんなに楽しい旅なら、何度でも繰り返し味わいたい、と思わせるほどだ。 『アイドルマスター シャイニーカラーズ』に登場する26人のアイドルをすべてプ
このイボイボがやべえのよ!筆の穂先に入り込んだ顔料をほぐし出してくれるのさ〜ということで、DAISOで見た瞬間に「はいこれは絶対に使えますね」と思って買ったメイクブラシクリーナーです。もちろん税抜き100円。たしかに毎日お化粧する人のブラシにはいろんな粉がビシーッと入り込んでいるでしょうし、パフだってたまにはちゃんと洗いたいよな。いつも思うけど、化粧ってプラモデルに似ている。逆もまたしかり。 >DAISO シリコーンメイクブラシクリーナー(折りたたみ式) シタデルカラーでプラモをガンガン塗っている様子です。シタデルカラーというのは水で薄めたり筆を洗ったりできるのですが、固まるとカッチコチになります。筆の根本に入り込むと筆が一気に痛むから気をつけてくれ。なるべく先端だけに含ませて塗り、塗ったら即筆をキレイに洗うのが鉄則です。これはシタデルに限らず模型用塗料全般に言えることですね……。 水を張
買いました。ニコンの一眼レフユーザー(およびミラーレスのZシリーズでまだおいしい焦点距離のマクロレンズが出てないねぇとお嘆きのアナタ)にしか刺さらない話なんですが、模型を撮影するならMicro NIKKORの40mmなんじゃないかという結論じみたものが出たのでそうしたらとても幸せ度が増したぞというわけです。 なにしろ安い。安いというのは品質がそれなりということです。持った瞬間伝わってくる軽さ、そしてピントを合わせようとすると繰り出される前玉。でもこれがnippperで毎日毎日模型の写真をとるのに適していると確信したのです。なぜか。家には本当に嫌になるほどレンズがあって、それぞれに特徴があり、高価なものには当然高い理由があるわけですが、この安くて小さくて軽いレンズじゃないとしっくりこないポイントがあったからなんですよ。 そもそもNikonにはAPS-Cサイズのセンサーだと90mm換算になる6
「通常ならさまざまな場所が可動するロボットのプラモデルを、あえて完全固定ポーズのキットにしてしまう」という点がminimum factoryのロボットプラモの特徴。この特徴はちょっと変わった美点を産んだり、題材となった作品自体の魅力を再確認させてくれることがあります。今回ご紹介する「minimum factory グリフォン & キュマイラ エフェクトカラーVer./レイバーカラーVer.」は、まさにそんな面白さが味わえるキットです。 『機動警察パトレイバー』に登場するロボット、レイバー。そのデザイン上の大きな特徴が、関節部分が柔らかいカバーで覆われていることです。「戦争する機械じゃないから可動部を装甲化する必要もないし、だけど関節に砂やら埃やらが詰まったら大変だし、それならカバーで覆ったらいいじゃん」という理屈はなんだか現実的で、今までのロボットものとデザインの手触りが全然違う。パトレイ
ザブングルのプラモデルには、先行して2008年に発売された「1/100 R3 ウォーカーギャリア」という傑作プロダクト(筆者もスーパーバイザーとして開発に深く関与した)が存在する。1/100 MODEROIDザブングルについて語るためには、補助線としてまずこのキットについて言及する必要があるだろう。ストレートに言えば(無論見る人によりけりではあるが)1/100 MODEROIDザブングルは1/100 R3ギャリアと比較してギャリアが見劣りしてしまうほどの猛烈なクオリティを有していたからだ。 1/100 ウォーカーギャリアは「新主役メカとして劇中に颯爽と登場しながら、1/100スケールキットでの製品化が中止と化してしまった」という1983年における無慈悲な事件への決着の場であった。スーパーバイザーとして1/100 R3ギャリアの開発に深く関わった筆者としても、プラスチックモデル本体の形状や細
あずき色のスプレーを買ったら、「赤2号」と書いてある。”あずき色”の名前はカッコのなかに入っているから、おそらく”赤2号”が本名なんだろう。俺はけっこう鉄道が好きなので、これが何を意味しているかわかる。国鉄時代に多用されたちょっと青みがかった赤。あれを赤2号って言うんだ。しかし、いまどきこのスプレーで鉄道模型を塗る人はあんまりいないだろうし、「そもそもMr.カラー(GSIクレオスの模型用塗料)に鉄道用の色なんてほかにありましたっけ?」と、しばし考え込む。 ▲ヘッドライトの周りと窓の帯が「赤2号」だ 「Mr.カラーには昔、赤2号以外も『鉄道模型用カラー』というのがラインナップされていたらしい」ということはわかったが、それ以上詳しいことはあまり手がかりがない。しかし、自分のなかにちょっと確証めいたことがあったので、GSIクレオスの広報担当者に詳しく話を聞いてみた。すると1970年代、Mr.カラ
イタレリのF-35Bを作っている。このキレキレのごちゃごちゃした脚収納庫や爆弾倉が最高にイカす。飛行機全体はグレーだからプラスチックのままでもいいとして、ここを実物通り白く塗りたい。アメリカのジェット戦闘機だとだいたいこういう機体の内側は白だね。白を塗るのはムズい。このギザギザしたフチに合わせてマスキング……したくないよね。大変だもん。 もしかしてマジックリンでイケるんじゃないですか、飛行機模型も。つまり「水性アクリル塗料はマジックリンで落ちる」というメソッドを応用するのである。ガンプラでは使っている人を見たことがあるけど、飛行機模型でやってる人は(俺は)まだ見たことがない。レッツチャレンジ。 とりあえずタミヤアクリルの白をエアブラシでガーッと吹く。当然爆弾倉や脚収納庫のまわりにも白がはみ出す。飛沫も飛ぶ。塗り分け失敗重大局面である。しかし私にはキッチンマジックリンがある。無敵だ。ちなみに
ツヤのある塗料からツヤを消すのは簡単だけど、ツヤ消しの塗料をツヤありにするのは難しい。 この一方通行に気づいた塗料メーカーが、最近ぞくぞくと光沢塗料を送り出している。 かつて半ツヤ・ツヤ消しと相場の決まっていた色たちも、いまガラリとその印象を変えている。 これは輝きはじめたプラモ用塗料たちの物語──。 第一夜はガイアノーツの「ダグラムカラー CB-14 ライトカーキ」である。 ▲使用シーンには「ブロックヘッドXネブラ対応型の本体(腕部、腹部、大腿部)の薄い方のカーキ色です」とある。 ミリタリーカラーを光沢で出すなんて酔狂だと思った。 今はとても反省している。 伝統的なタンニンなめしという手法で加工されたナチュラルな革の色をタン(Tan)と表現する人はそこそこいるだろうが、「オレンジ」と喝破できる人はおそらくもっと少数で、きっと画家かなにかだろう。画家はあいまいな色を、誰もが知っているわかり
木曜・金曜と開催された静岡ホビーショーの会場。アオシマブースに設置されたモニターにワクワクする画面を発見。その名もナンバープレートメーカーです。クルマやバイクのプラモをたくさん販売しているアオシマが、ついに「模型用に好きなナンバーを取得できるシステム」を作ったのだとか!それは絶対に嬉しいし楽しい。 >https://aoshima-car.com 日本の自動車ナンバーは種類によって色が違います。封印のアリナシや地域を選び、分類番号とひらがな、ナンバーを入力していきます。日本全国津々浦々の地名が用意されていて、アルファベットにも対応!自分はかつての愛車ことVWゴルフカブリオにくっついていたナンバーを選択しました。この時点でおもろい(あ、ヨーロッパのナンバープレートも作れます)。 ▲ スケールは1/20、1/24、1/32から選択可能。できたナンバーのデータはPDFファイルになってダウンロード
▲ENTRY GRADE 1/144 RX-78-2 ガンダム 300円で買える真っ白のガンプラが1980年当時のキッズを熱狂させた、というのは本を読んで知っているけど、いまのガンプラを見るとにわかには信じがたい。 いまも新製品が続々と発売され続けているガンプラは、接着剤を使わずに、ただパーツを切り離してパチパチと組み上げるだけで全体を塗装したかのような仕上がりになるのが当たり前になっていて、人間でもできないようなポーズをとれるほど各部の関節は動きまくるようになった。 パーツは増え、デザインは何度も再定義され、もはや「次はどのモビルスーツがプラモになるのか」よりも「次はどんなバージョンのガンダムがプラモとして登場するのか」という、スケールモデルでは考えられないような状態。 それはまるで、グラウンドを何周も何周も走り続けて、ただひたすらに速く、ただひたすらに美しくフォームを整えていくランナー
2020年、夏。横浜に実物大の動くガンダムを建造中だという。 そんななか、模型店の棚には40年前に売られていたオールドスクールなガンプラが並んでいて、なんだか不思議な気分になる。そういう古いガンプラは「旧キット」と呼ばれ、たまに再生産されるとガンプラファンがワッと飛びつく。当時と同じ値段で売られているから安い割にカサがあり、最新ガンプラと比べると改造やブラッシュアップの余地もいっぱいあるから、いまだに人気があるのだ。 友達と飲みに行く約束をして、家電量販店の模型コーナーを待ち合わせ場所にする。中高時代の同級生がいろいろと物色している横で、オレはこの「リアルタイプ ガンキャノン」というのを手に取った。定価税別700円。実売価格は昼飯代を割り込んでいる。 「昔から模型屋で見るけど、買ったことなかったんだよな」と、居酒屋で箱の横をまじまじと見る。「カラーガイド」というのが印刷されていて、アニメに
▲今回のテーマはタミヤの模型を長年彩ってきている塗料「タミヤアクリル」です。 タミヤが発売する塗料の代表格「タミヤアクリル」。GSIクレオスのラッカー塗料、「Mr.ホビーカラー」とこの「タミヤアクリル」はたいていの模型店・量販店で購入できるプラモの“ど定番塗料”です。その名の通り水性アクリル塗料となります。この塗料、隠蔽力がかなり強く伸びも良いのですが、“つや消しパワー”(後述するXFのみ)がすごく強く、時にがさついたりしてコントロールが難しくなります。しかしある塗料を少し加えるだけでそのコントロールが一気に用意になります。 それは、この塗料に同じタミヤアクリルの「X-22 クリヤー」を入れると、垢抜けためちゃくちゃニュートラルなかわい子ちゃんに大変身するんです! ▲こちらクリヤー。タイヤアクリルのツヤ感をコントロールできます。これを加えるだけでしっとりとした、使いやすい塗料に早変わりしま
マックスファクトリーより私たまごんのもとへ「新発売キットのレビューよろしく!」と射出されたのは今年11月に発売予定、完全新規金型のプラモデル「figma+PLAMAX ロードバイク(全2色)」のテストショット。ただいま絶賛予約受付中なのですが、キットがどんな感じなのか紹介してほしい〜ということなので、紹介します。 届いた1/12スケールのキットを眺めてみると、これがなかなか考えられた分割や適度なパーツ数。私自身これまで実物のロードバイクは何台も組み立ててきましたが、ロードバイクの”プラモデル”は初めて組むことになるので早くもワクワク。 ……でも家で普通に組み立てるのももったいない。このキットをもっともっと楽しむ方法を考えた結果、「自分で組んだロードバイクに乗って、プラモデルのロードバイクを組みに行こう!」ということになりました。なに言ってるんでしょうね。 前日までの梅雨らしい天気が一転、こ
みんな『ザ・メイキング』って知ってる? サイエンスチャンネルが過去放送してたいろんな「モノができるまで」を14分くらいで追うテレビ番組なんだけど、サイエンスチャンネル公式YouTubeにものすごい数がアップロードされてて無限に見れるんだよ。 その数、300超。300超!? 多すぎるだろ。 この動画群がめちゃめちゃおもしろくて本当に永久に見れるんですね。だんだんカマボコとかまんじゅうがベルトコンベアで無抵抗に運ばれてる様子がかわいく見えてくるほど。「全自動皮むき機」とか単機能を極められたマシーンの数々にキュンキュン来てしまいますのよ。プラモデル製作のお供に垂れ流しておくのにも最適なのでみなさんもあらゆる商品が作られていくのを眺めながらプラモデル製作に勤しんでみてはいかがでしょうか。さ~てじゃあ今日はどれを見ようかな……。
知人から「これオススメですよ」と教わり、導入しましたるはプラモ向上委員会というメーカーのワークステーション プロでございます。結論から言いますと、良いです。ライトと拡大鏡が不要ですわ〜(もうヘッドルーペとかデスクライト持ってるもんね)という人は、ベーシック版でじゅうぶん良いです。安いし。 たたむとA4サイズになるこの分厚いノートパソコンのような物体。プラスチック製のハコなのですが、プラモを作る人のことをよーく考えてあります。 まず、作業スペースは黒く塗られた金属製パンチングボード。穴からプラスチックのカスが落ちてくれるので、ゲート処理やヤスリがけで発生したゴミが机に散らばりません。で、下部には引き出し式トレーがあるので作業が終わったらゴミ袋にポイできます。 パンチングボード、いくら金属製だとは言え、チカラをかければウニョウニョ曲がってしまうのでは……?と思ったら、ちゃんと金属製のステーが縦
今日はですね、ずーっと待ってたものが再販されてたんで買いましたよという話です。いやー、すごく嬉しくなっちゃったので、「こういうものを買いました〜」という話をする回があってもいいでしょ。 TOMIXの「Nゲージ コンビニエンスストア デイリーヤマザキ」です。実売1400円くらい払って、パッケージ開けたらこれがもうゴロンと入っている。ガードレールもくっついてる。最高じゃないですか。プラモって自分で貼ったり塗ったりしなきゃいけないのに、鉄道模型用の建物ってこんなにちゃんとしてる上にもう半分出来上がってるんだもん。完成品に見えるけど、これだってれっきとした模型ですし、大好きなニッパーが必要な物体なのです。 ちゃんとパーツもいくつか入っていて、これは駐車場です。車止めのモールドと白線は最初から入っている。ありがて〜〜!!そしてこれ、もうちょっとアスファルトっぽい色で塗って、ガムがとか吸い殻とか落ちて
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