先日、高齢だった祖母が亡くなった。 遠く離れて暮らしており、交流は子供の頃から夏休みと年の暮れにほぼ一日ずつ。 世間でそれが多いか少ないかは知らないけれど、一人っ子だった父方の、より高齢だった祖父母宅への泊まりがいつも優先されていて 私の中で母方の祖父母は「二番目のおじいちゃんとおばあちゃん」だった。 関係は良好だったと言っていい。けれど母方の祖父母には、その家に近く住む叔父叔母イトコが何人もいた。 私と名前の少し似ているイトコたちと私へ、祖母はいつも名前を呼び違えた。 お葬式で私はきっと泣けないだろう。そう思っていた。だって祖父の時には泣けなかったから。泣かなかったから。 先に亡くなった祖父のお葬式の時。 泣いているイトコを見て「ああ私は泣いていないな」と思ったのだった。 祖父との思い出をたぐりよせようとして、交流の深いイトコたちを差し置いて私が泣いていいのだろうかとも思った。 ところで