LGBT法案について議論する自民党「性的指向・性自認に関する特命委員会」などの合同会議=5月20日、自民党本部(春名中撮影) ※この記事は、月刊「正論4月号」から転載しました。ご購入はこちらをクリック。 《安倍晋三前首相という重石が取れると、タガが外れてすぐ緩み出すのが自民、公明の与党両党であり、霞が関の官僚らである。安倍氏が総理・自民党総裁の座に就いているときは「保守」の装いをしていても、安倍氏が退くと途端に世論迎合のポピュリスト政党の本性が表れる》 筆者は本誌の令和三年二月号に寄せた記事の冒頭、安倍氏が首相を退いた後の政界についてこう書いた。その安倍氏が不帰の客となった現在、政界も自民党もさらに一時の状況に流されやすくなり、大衆迎合の度合いを強めた。そして、リベラルを装う左翼活動家に見事に利用されている。 岸田文雄首相の元秘書官がオフレコで、性的少数者に対する差別的な発言で更迭されると