先進7カ国(G7)首脳の伊勢神宮来訪を見ようと26日、内宮前の沿道に立った。フランス、欧州連合(EU)、カナダ…と各首脳らがほぼ等間隔で到着する中、最後にざっと10分は遅れてきたのが米国のオバマ大統領だった。ホストの安倍晋三首相も控室で待機していた首脳らも、さぞや気をもんだことだろう。 ▼米国は外国でもひたすらマイペースである。平成20年6月に京都迎賓館で当時の高村正彦外相とライス米国務長官の会談を取材した際には、こんな体験をした。日本側が決めた取材地点にいた小欄ら記者団に対し、米側警護者がその場でいきなりロープ位置を後退させて遠ざけた。 ▼「実は米国はずっと外交をしてこなかった」。オバマ氏の就任直前には、外務省幹部がこう語るのを聞いた。米国は何もしなくても、諸外国が勝手に米国の政策や思惑を知ろうと動き、その意向をおもんばかるので外交的努力は必要なかったという意味である。 ▼米国は自信家で