日本は、中国と北朝鮮だけでなく、ロシアという北方の脅威にも備えなければならない時代に入った。岸田文雄首相にはその自覚を持って、国民を守る態勢を構築してもらいたい。 ロシアのウクライナ侵略が続いている。日本や欧米諸国は厳しい制裁に踏み切った。ロシアのプーチン政権は反発し、日米欧を非友好国とみなしている。 侵略を止めるための経済制裁は当然だ。ただしロシアのような軍事大国を相手にするには、防衛上の備えも講じる必要がある。 フィンランドとスウェーデンは北大西洋条約機構(NATO)へ加盟を申請した。ロシアに隣接するバルト三国やポーランドのNATO軍部隊は増強され、ドイツやデンマークなどは国防費の思い切った増額を表明した。 ロシアに対する抑止力を高めつつ、制裁や外交で停戦や和平を促していくということだ。 一方、岸田政権は制裁については先進7カ国(G7)の一員として足並みをそろえているが、新たな防衛上の