「運用でカバー」の弊害 1~2ページで「運用でカバー」という言葉が何度か出てきました。皆さんの現場でも、この言葉が使われたことはないでしょうか。 この「運用でカバー」という言葉には、要求や期待が持っている「想定」と、運用現場で起こる「現実」との差分を、運用現場の努力で回避し続けること、という意味合いが強く含まれています。運用現場に対して、何らかの特別で機動的な対処能力と、高度な判断能力が求められています。このことから、運用業務に対して、工数面においてもリスク面においても、大きな影響を及ぼす危険性を秘めています。 「運用でカバー」の起因は、「もやっとわたして、よしなに」という、あいまいさを容認する日本独特の文化の影響もあるでしょう。また、設計・開発側での何らかの事情(工期不足、開発遅延、仕様が固まらない、詰めが甘いなど)や、運用現場の事情(人手不足、能力不足、予算不足、情報不足など)、外部の