-その仮説をいかに証明するか?- 浦島充佳(東京慈恵会医科大学 薬物治療学研究室) 〔第9回〕高木兼寛「脚気病栄養説」(9) (2440号よりつづく) 自分の興味を話し,相手の興味に耳を傾ける もしもそれぞれが自分たちの意見,主張に固執して他者の目的や考えに耳を貸さないとすると,交渉は暗礁に乗り上げてしまいます。これは先に述べたuni-dimensionに相当します。 図に示すように,4つのステップの第1は自分の興味です。自分勝手(selfish)と自分の興味(self-interest)は異なります。まずは,参加者各々に「交渉において何をどこまで達成したいか」を述べさせます。各々のゴール,目的,考え,希望が自分の興味です。 つまり,それぞれの腹の内を曝け出させるのです。そして他の参加者はこれに耳を傾けます。参加者は「自分の意見に対して反対が出たからといって,その意見が悪いとか生産的でない