フランス上院が、初めて提出された台湾の国際機関参加を支持する決議案を圧倒的多数で可決した。外交部(外務省)は7日、「心からの歓迎と感謝」を表明し、台湾が掲げる「Taiwan can help」(台湾は手助けできる)という目標を実現させるためにも、国際参加に向けたより有利なムード創出に努めていくと強調した。
菅総理大臣とアメリカのバイデン大統領は、日米首脳会談を受けて共同声明を発表しました。中国を強くけん制する内容となっていて、およそ半世紀ぶりに台湾に言及し、香港や新疆ウイグル自治区の人権状況に対し、深刻な懸念を共有するとしています。 共同声明で、日米両国は、日米同盟が揺るぎないものだとして、自由で開かれたインド太平洋を推進するとともに、航行や上空飛行の自由を含む海洋における共通の規範を推進するとしています。 そして、ルールに基づく国際秩序に合致しない中国の行動に対する懸念を共有し、日米両国は、東シナ海でのあらゆる一方的な現状変更の試みに反対するとともに、南シナ海での中国の不法な海洋権益に関する主張や活動への反対を表明するとしています。 また、中国が「核心的利益」と位置づける台湾をめぐり「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」と明記しました。 首脳会談の共
台湾の去年のGDP=域内総生産は、新型コロナウイルスの感染を抑え込んだことで消費の落ち込みが小幅にとどまったうえ、米中対立の影響も加わって半導体などの受注が好調で輸出を押し上げたことから、世界で数少ないプラス成長を記録しました。 台湾の行政院の発表によりますと、去年のGDPは前の年と比べて速報値で2.98%増加しました。 新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大する中、台湾当局は渡航制限や隔離などの対策を素早く厳格に行って域内での感染を抑え込んだうえ、自己負担額の3倍の買い物ができる金券の発行といった振興策が一定の効果をあげ、消費の落ち込みが小幅にとどまりました。 また、米中対立の影響も加わって半導体などの受注が好調だったことや、テレワークの普及によるパソコンなどの需要拡大で、輸出が押し上げられたことがGDPの伸びに寄与しました。 これらの結果、台湾はコロナ禍で数少ないプラス成長を記録した国
台湾の外交部は、海外で台湾の人たちが中国籍と誤解されるのを避けるため、「TAIWAN」という文字を大きく表記した新しいパスポートを導入し、申請の受け付けを11日から始めました。 台湾の外交部がこれまで発行していたパスポートの表紙には、アルファベットで「REPUBLIC OF CHINA」と「TAIWAN」がほぼ同じ大きさで記されています。 新しいパスポートは「CHINA」の文字が小さくなった一方、「TAIWAN」は大きくなり、字体も太くされました。 新型コロナウイルスの感染が世界的に広がって以降、台湾の人たちから外交部に「海外で中国籍と誤解された」という声が多数寄せられたということで、呉 外交部長は「台湾のパスポートだと識別されやすくなった」と述べました。 また、台湾の航空会社チャイナエアラインは、先月から導入した新しい貨物機の塗装を変更し、「貨物」を表す「CARGO」の頭文字のCの中に、
TBSの金平茂紀キャスターが9日、同局系「報道特集」(土曜、後5・30)において、台湾のIT大臣オードリー・タン氏(39)を「私たちが見慣れているあの日本のリーダー達とは違って」とその手腕を評価した。膳場貴子キャスターは日本と台湾の違いに「がく然とする」と語った。 金平キャスターは冒頭で、「世界のなかでもコロナ対策がかなりうまくいってるのは台湾です」と紹介。「台湾のIT大臣オードリー・タン氏は、私たちが見慣れているあの日本のリーダー達とは違って明晰かつ、柔軟な判断力を示してくれています」と番組単独インタビューに応じたことを伝えた。 タン氏は「私は政府、閣僚とともに政治をしているが政府や閣僚のために働いているわけではない」などと自身の姿勢を述べた。日下部正樹キャスターが「コロナ制圧の秘けつ」を尋ね、タン氏は「丁寧に説明してキャンペーンを行った。自分の手から顔を守るためにマスクをしましょう。自
台湾では新型コロナウイルスの感染拡大防止のため厳しい対策がとられていて、ホテルで隔離中だった外国人が無断で部屋から廊下に8秒間出たとして、当局から過料として36万円余りの支払いを命じられました。 台湾南部の高雄市の衛生局によりますと、先月19日、市内のホテルで隔離中だったフィリピン人の労働者が、別の部屋の知人に物を渡そうと無断で部屋から廊下に出たということです。 ホテルの防犯カメラの映像では廊下に出ていた時間はわずか8秒間だったということですが、市の衛生局は「部屋を出てはいけないことを知っていたのに出た」として、法律にもとづき、過料として10万台湾元、日本円で36万円余りの支払いを命じました。 台湾当局は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、台湾に住んでいる人も含めて、海外から入った人に対する原則14日間の隔離を厳格に行っていて、無断で外出したなどとして罰したケースは先月以降、高雄市だけ
霧社事件で生き残ったセデック族の子孫たち=台湾中部・南投県仁愛郷で2020年10月27日、福岡静哉撮影 台湾が日本に統治されていた1930年10月27日、中部のある集落で先住民が抗日を訴えて蜂起する事件が起きた。山間部で伝統的な暮らしを守ってきた先住民セデック族が住む「霧社」で起きたことから、霧社事件と呼ばれる。事件では134人の日本人が殺害される一方、日本側による攻撃やその後の弾圧で先住民約1000人が死亡し、日本統治時代に起きた先住民による最も大規模な抗日事件として知られる。事件から90年。生き残った人々の子孫は今、事件そのものや、日本に対してどのような思いを抱いているのだろうか。現地を取材した。 住民の8割が死亡 台湾中部の最大都市・台中市からバスを乗り継ぎ、約2時間。霧社事件が起きた南投県仁愛郷(郷は日本の行政区分の「郡」に近い)は、3000メートル級の山々が台湾を縦に貫く中央山脈
台湾外交部は今月、南太平洋の島国フィジーで開いた催しに現地の中国大使館員が乱入して暴力を振るい、台湾側にけが人が出たと発表しました。 中国側は「台湾側が体をぶつけてきて、中国大使館員1人がけがをした」と反論しています。 この催しは台湾が「建国記念日」と位置づける「双十節」を祝うもので、中国大使館員は制止しようとした台湾側の職員に暴力を振るい、この職員は頭にけがをして病院に運ばれたとしていて、台湾外交部は「中国大使館員の法治と文明に反する行為を強く非難する」としています。 これに対し中国外務省の趙立堅報道官は19日の記者会見で、「台湾側が挑発的なことばを発し、体をぶつけてきて、中国大使館員1人がけがをした」と反論しました。 そのうえで中国と国交のあるフィジーの公の場で台湾側が「双十節」の催しを開いたことは「1つの中国」の原則に反するとして、フィジー政府に対し、法律に基づいて今回の事件に関する
「私は台湾人」。東西冷戦を体験した東欧チェコの上院議長の演説は、ベルリンの歴史を踏まえた含蓄ある言葉で、台湾への連帯を表明する内容でした↓ ■チェコ上院議長、台湾を初訪問 背景に中国への反発:朝日新聞デジタル https://t.co/GvmdWOjBW5— 西本秀 (@xibenxiu) 2020年9月1日 先に触れた「私は台湾人」という言葉は、1963年、ケネディ米大統領が東西冷戦下の西ベルリンを訪問して「私はベルリン市民だ」と語ったエピソードを踏まえています。以下は台湾の報道です↓ 維特齊立法院演講 用中文說「我是台灣人」[影]|政治 | 重點新聞 | 中央社 CNAhttps://t.co/Y34HGp8Xdm— 西本秀 (@xibenxiu) 2020年9月1日 日本の新聞各社、「私は台湾人だ」のキーフレーズを見出しに使わないの、読者を低く見ているのか、デスクに歴史的な視野がない
台湾の空港に到着し、台湾の呉釗燮外交部長(右)とあいさつを交わすチェコのビストルチル上院議長=30日(台湾外交部のツイッターより) チェコのビストルチル上院議長が率いる訪台団約90人が30日、台湾に到着した。台湾にとって、外交関係のない国の国会議長訪問は異例。蔡政権は中国の圧力が強まる中、外交関係のない国と実質的な関係を強化する「実務外交」を展開中で、9日のアザー米厚生長官の訪台に続く大きな成果となった。チェコではビストルチル氏ら親台派勢力が台頭する一方、親中派で知られるゼマン大統領は訪台団を認めておらず、中台を巡る国内対立が深まっている。 訪台団には首都プラハのフジブ市長も参加し、9月4日まで滞在する。蔡英文総統とは3日に会談し、新型コロナウイルス対策や経済、文化など幅広い分野での協力について意見交換する見通し。中国の反発は必至だ。 蔡政権は、中国の外交攻勢を受け、政権発足時に22カ国あ
大日本帝国軍人、中国共産党員、中国国民党員、台湾団結聯盟精神的指導者、特務の監視対象、台湾大学教授、テロリストの友達、独裁者の側近、台北市長、中華民国総統、キリスト教徒、親日家、金権政治家(黒金教父)、汚職疑惑の被告、ミスター・デモクラシー、漢奸、台湾の国父──。 これはいずれも、8月14日に葬儀がおこなわれた中華民国(台湾)の元総統・李登輝が97年間の人生のなかで背負った立場や肩書、ニックネームである。とても同一人物とは思えないほど、彼はさまざまな身分を背負ってさまざまな活動をおこない、毀誉褒貶を受けてきた。 李登輝はもとは優秀な農業学者だったが、48歳のときに総統の蒋経国に請われて独裁国家・中華民国の技術官僚になり、いつの間にか出世して1988年の蒋経国急死を受け代理総統に就任。上からの改革を進め、1996年には中華圏の歴史上初の民選総統になった。ただ、2000年の総統選で後継者の連戦
<「中国の一部」という呪縛から逃れて東南アジア、南アジア諸国と共にうまく中国離れを実現できるか──全ては2期目の女性総統の手腕に懸かっている。本誌「台湾の力量」特集より> これからは北(の都=北京)ではなく南(のアジア諸国やオーストラリアなど)を向くべきだ──「新南向政策」と銘打って、蔡英文(ツァイ・インウェン)がそんな経済戦略を発表したのは2016年の8月。まだ総統になったばかりの時期だった。あれから4年、2期目に入った蔡の前には新型コロナウイルスが立ちはだかる。果たして「南向」の風は吹き続けるのか。 世界中で景気が冷え込んでいる以上、いい数字は期待できない。しかし、サプライチェーンの過度な中国依存を修正する動きは今までになく加速している。一方で、今は台湾の新型コロナウイルス対策が国際的に高く評価されている。こうした状況で、2期目の蔡政権がいかに難題に立ち向かい、政策の優先順位を決めてい
本館ブログ(書評等):ものろぎや・そりてえる(http://barbare.cocolog-nifty.com/) ツイッター:https://twitter.com/troubadour_k (運営者:黒羽夏彦 /黑羽夏彥/KUROHA Natsuhiko 2014年1月開設) 昨晩(2020年7月30日)、李登輝・元総統が入院先の台北榮民総医院で亡くなられた。まずは深く哀悼の意を表したい。1923年生まれだから、97歳。その前日からネット上で「死去したのではないか」という噂が出回っていたが、台湾團結聯盟が声明を出して否定するという一幕もあった。おそらく容体の急変で病院周辺が慌ただしい様子を見せたことからそのような情報が出てきたのだろう。30日の午前中には蔡英文・総統、頼清徳・副総統、蘇貞昌・行政院長らが急遽、日程をキャンセルして李登輝のお見舞いに訪れており、やはり切迫した状態だったこと
香港中心部の中環(セントラル)地区を歩く人(2020年7月16日撮影)。(c)Anthony WALLACE / AFP 【7月17日 AFP】台湾当局は17日、香港に置いている外交代表機構「台北経済文化弁事処」の代表が、「不必要な政治的障害」のため帰国したことを明らかにした。台湾メディアは、「一つの中国」を支持する文書への署名を拒んだためだと報じている。 台湾は、香港の民主派デモ支持や香港人の移住受け入れ専門窓口の開設などをめぐり、中国政府の怒りを買っている。 さらに、先月施行された「香港国家安全維持法」では、香港に拠点を置く台湾の政治団体に職員名簿の提出と資産状況の報告を求めており、中台関係は緊張が高まっている。 こうした中、台湾の対中政策をつかさどる行政院大陸委員会(MAC)の邱垂正(Chiu Chui-cheng)氏は、実質的な台湾大使に相当する台北駐香港経済文化弁事処の高銘村(K
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