1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。 世界最大の年金基金である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、中国国債の運用を巡り政治的配慮とリターン向上との間で難しい選択を迫られる。 FTSEラッセルは10月から、世界的な債券ベンチマークの世界国債インデックス(WGBI)に中国国債を段階的に組み入れる予定。外国債券のパッシブ運用の中でWGBIをベンチマークの一つに採用しているGPIFは、中国国債に投資するのか、それともリターンを低下させるリスクを負うのか判断しなければならない。 日中関係の緊張を踏まえると、国内の年金資金を中国国債に投資することはGPIFにとって政治的に理解を得がたい選択となる公算が大きい。日本が民主主義を掲げる他の主要国と共に中国制裁に踏み切れば日中関係はさらに冷え込む恐れがある。