呉座勇一(ござ・ゆういち)/1980(昭和55)年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。文学博士。専攻は日本中世史。国際日本文化研究センター助教。2014年『戦争の日本中世史』(新潮選書)で第12回角川財団学芸賞受賞。著書に、『一揆の原理』『応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱』『陰謀の日本中世史』『戦乱と民衆』ほか (c)朝日新聞社 「鎌倉時代には『一夫一婦制』が成立しているが、身分の高い男性は他に多くの側室を持った。しかし、源頼朝は武士の頂点であるにもかかわらず、側室は少ない。その理由は、北条政子の嫉妬深さが一因と言われている」 そう語るのは、ベストセラー『応仁の乱』の著者で、気鋭の研究者・呉座勇一氏(国際日本文化研究センター助教)だ。最新刊『日本中世への招待』で呉座氏は北条政子の嫉妬深さは、かなり強烈だったと明かしている。 「頼朝の御所に仕える女官で