CULTURE | 2021/10/09 「遺伝子組み換えをしよう!原発をもっと作ろう!」と「地球環境への誠実さ」が等価だった時代。『ホール・アース・カタログ』編集者の転向【連載】高須正和の「テクノロジーから見える社会の変化」(17) Photo By Shutterstock 地球ができてから46億年、環境は変わり続けてきた。それまでの覇権を握る生物... Photo By Shutterstock 地球ができてから46億年、環境は変わり続けてきた。それまでの覇権を握る生物が入れ替わるほどの大変化も何度もあった。いま地球全体でいちばん我が物顔をしているのは僕たち人間だ。でも、いつまでもそのままでいられるかわからない。 高須正和 Nico-Tech Shenzhen Co-Founder / スイッチサイエンス Global Business Development テクノロジー愛好家を中
ふと、かつて温暖化対策の行き過ぎを諌めたビョルン・ロンボルグはグレタ・トゥーンベリについて何か言っているのかな、とぐぐってみたところ、9月末にこのような論説を書いていることを知った。以下はその概要。 人間が気候変動の科学を理解して行動しないことは「悪」であり、気候変動によって「人が死んで」おり、あと8年余りで炭素の排出余地は尽きてしまうため、2028年までに化石燃料で動くものをすべて閉鎖すべし、というグレタ・トゥーンベリの国連演説は、良く見られる主張であるが、根本的に間違っている。確かに気候変動は人為的な原因で現実に生じているが、気候変動で世界が終わるという彼女の見方は根拠が無い。IPCCによれば、2070年までの気候変動の影響は、生態系への影響も含めても、平均所得の0.2-2%の減少に相当する。その時までに、地球上の各人の所得は300-500%向上している。 1世紀前の生活はつらいものだ
(英 Global Warming Policy Foundation(2019/06/19)より転載 原題:「SAVE THE OCEANS Stop recycling plastic」) 海洋プラスチックゴミ危機が宣言され、世界中のマスメディアがこぞって一面でこれを報道してきた。欧州連合 (EU) など各種アクターは、海洋ゴミに宣戦布告した。年間で 1,000 億トンものプラスチックゴミが海洋に捨てられ、野生生命に被害を与えている。国際廃棄物協会(ISWA)――この分野で最も能力の高い専門家組織――は海洋ゴミ危機の起源を次のようにまとめている。 『低所得経済から中高所得経済における陸地起源の海洋ゴミの75%は、塵芥と未収集廃棄物に由来しており、陸地起源の海洋ゴミの残り25%は廃棄物管理システム内から漏出するプラスチックである。』 言い換えると、ISWA 報告によれば漏出の 25%はエ
2017年末に中国が廃プラスチックの輸入を禁止したことを皮切りに、東南アジアでも輸入規制などの動きが広まっている。マレーシアでも、廃プラスチックのリサイクル処理工場による水質汚染などに端を発し、輸入規制を強化している。廃プラスチックが行き場を失いつつある中で、同国ではプラスチックの利用そのものの環境への配慮についても議論が及ぶ。プラスチックにまつわるマレーシアの環境保護策の最新動向を、2回に分けて紹介する。後編は2019年5月20日記事参照。 マレーシアに流入する廃プラスチック 世界の輸入統計をみると、中国での廃プラスチック輸入の禁止前(2016年)と禁止後(2018年)では、全世界で取引される廃プラスチックは金額、量ともに50%程度減少した。しかし、中国という巨大な受け入れ先を失った廃プラスチックのマレーシアへの流入は増加傾向にある。全世界の廃プラスチック輸入に対するマレーシアの比率は、
先日書いた重油流出に関する記事は、沢山の人に読んでいただいたようです。この記事を読んだ海上保安庁から、連絡があり、情報発信についての意見交換を行いました。良い機会だったので、海上保安庁の中の人にいろんな質問をしてみました。現状を理解する上で、重要な情報も得られたので、そちらについても紹介します。 情報公開について海上保安庁の担当者には、情報発信をとにかく早くやってほしいとお願いしておきました。なぜ、海上保安庁で持っている情報を発信しないのか質問したところ、「ネットではなく、紙ベースで発信している」とのことでした。この日、紙資料をいただいたのですが、公開されているものなので、ネットに上げても問題ないと言うことだったのでアップします。せっかく資料があるのだから、海上保安庁のサイトにアップして、海上保安庁のツイッターアカウントでどんどん拡散したら良いのに! 2/5海保資料 国内の情報が少ないこと
1月14日に、イランのタンカーが奄美大島の西300kmで沈没し、過去最悪ともいえる大量の軽質原油コンデンセートが流出したとみられています。流出したコンデンセートが日本沿岸に流れてくるという英国の研究機関の予測がSNS上で拡散して、ネット上では不安の声が上がっています。 中国交通運輸省などによると、タンカー「SANCHI」(8万5000トン)はイランの海運会社の所有で軽質原油「コンデンセート」14万トンをイランから韓国に運んでいた。6日夜に長江河口沖300キロで中国の貨物船と衝突。炎上しながら日本に向かって漂流し、14日に奄美大島(鹿児島県)の西約300キロの地点で火勢が強くなり、沈没した。乗組員のイラン人とバングラデシュ人32人のうち、3人は遺体で発見され、残りも生存は絶望視されている。 出典:毎日新聞 SNSなどで良く引用されるのがこちらのロイターの記事です。出だしから、「ここ何十年で最
地球の論点―現実的な環境主義者のマニフェスト [著]スチュアート・ブランド[[評者]山形浩生(評論家)[掲載]2011年7月24日著者:スチュアート ブランド・Stewart Brand 出版社:英治出版 価格:¥ 2,310 ■原発推進へと「転向」した理由 七〇年代米西海岸文化を支えた「全地球カタログ」。大企業と政府による消費と管理の枠組みに対抗し、個人の創意と自由に基づくエコライフスタイルを提案した雑誌だ。同誌の標語「ずっと無謀で」はアップル社のジョブズの座右の銘にもなった。 その伝説的な編集発行人が本書の著者スチュアート・ブランドだ。その後も電子コミュニティー初期の論客としてネット社会の議論形成に貢献した。いまの環境保護論者の多くは彼の影響下にある。 本書はそのブランドが地球温暖化を懸念し、対策を提案した本だ。その答えは、都市化促進、気候工学、遺伝子工学、そして……原子力推進だ。
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