藤子・F・不二雄『エスパー魔美』 「藤子・F・不二雄大全集」が出たのをきっかけに、『エスパー魔美』を20年ぶりくらいに手にとった。 もう細部も結末もほとんど覚えていない。「Fにしてはエロいな」という思いだけが残っていて、20年ぶりに手にとった最も鮮烈な印象は、やはり「ムダにエロい」ということだった。なんでこんなにエロいの。 女子中学生にたいする作者の貪るような視線、というものだけがぼくに迫ってくる。「それはお前がそういう視点なんだろ」というツッコミは甘受したい。なぜなら、本当にそうだからだ。女子中学生であるところの魔美を視姦するためにページを繰っていったことは否定しようのない事実である。 なぜこんなにスカートが短く、太ももと紺ハイソまたは白のソックスがセクシャルに映るのか。なぜ高畑(魔美の友人)は座った魔美から見えるパンツのことについて言及するのか。なぜ魔美はあまり必然性もなくスリップ(シ