「教養があればあるほど、人間は快適で思い悩むことの少ない生活を送れる。教養というのはとても実践的で実用的なものだ」(一橋大学大学院・楠木建教授) 今、この言葉に象徴されるように、歴史、哲学、文学、生物学、数学、物理学といった基本的な知の体系、「教養(リベラル・アーツ)」の価値が見直されつつある。 書店では、人類の黎明期から未来の姿までを描いた『サピエンス全史』(ユヴァル・ノア・ハラリ著)が累計37万部、地味ながら日本史のエポックメイキングな戦乱を取り上げた『応仁の乱』(呉座勇一著)が28万部を超えるなど、一見、読者を選びそうな歴史に関する書籍がベストセラーとなっている。