『グロービスMBAリーダーシップ』の第1章から「パス・ゴール理論」を紹介します。 1950年代までのリーダーシップ研究は、「普遍的に有効なリーダーの特性」も「普遍的に有効なリーダーの行動」も定義しきれませんでした。そこで登場したのが条件適合理論です。これは、仕事の難しさや部下の状況などの環境条件によって適するリーダー像は変わるというものです。これは直感的にも理解しやすく、リーダーシップ研究はさらに発展を遂げることになりました。条件適合理論の1つがパス・ゴール理論です。この理論では、部下の動機付けに当たり、どのようなパス(道筋)をたどればよいかをリーダーが把握する必要があるとされました。納得性は高い一方で、リーダーは部下の状況を正しく認識し、それぞれに対して適切な対応が求められるようになりました。リーダーの仕事はますます難しくなっていったのです。 (このシリーズは、グロービス経営大学院で教科