最近増えている大規模開発や長期案件、イノベーション開発はいずれも、小規模プロジェクトの集合体だ。こうした案件では、従来とは違った「プログラムマネジメント」の実践が求められる。本特集では、PMが実践したい中核となるベネフィットマネジメントやガバナンスなど、七つの要点を専門家に解説してもらう。 「プログラム」というと、多くの人はJavaやCOBOLなどで書かれたソースコードを思い浮かべるだろう。しかしプログラムとは、日常会話でもよく使う一般的な言葉だ。例えば運動会やコンサートのプログラム、テレビのプログラム(番組表)や学習プログラム、ダイエットプログラム、禁煙プログラムといった使い方がある(図1)。 プログラムの語源をたどると「Pro-(前に、公に)+gram(書く)」である。つまり「前もって書かれ、公に示された手順や道筋」だ。またプログラムには「何かを成し遂げるために」「何かを変えるために」