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明日もう一度読むとステKISSに関するDelete_Allのブックマーク (2)

  • 短編小説『土』 - 「石版!」

    桃畑のちょうどまんなかに広場のような場所には、葉脈が全体に力強く広がった緑葉と細やかな繊毛に覆われたツルが絡み合って生える南瓜のための場所があり、そこにくれば畑に面した道路からは自分の姿が容易には見えない。ハツイは桃畑でなにか作業をしている間に尿意を催すと、そこまで歩いてからズボンを下ろし、しゃがみ込んで用を足した。それはこの家に来てから52年間、当然のように繰返してきた行為であり、娘や孫に何を言われようが恥ずかしくもなんともないとハツイは考えていた。前の日に大雨が降ったので桃の様子が心配だ。そう思って畑まで様子を見に来たその日も同じようにして用を足した。腰を下ろし視線が地面にほど近いところまでくると、短く刈り揃えられた雑草の合間から湿った土の匂いがする。雨が降った次の日はその匂いがより一層強くなり、くしゃみがでそうになる。それを我慢しながら用を足した後、家から畑まで乗ってきた自転車を止め

    短編小説『土』 - 「石版!」
    Delete_All
    Delete_All 2008/11/04
    いいZE…。コンスタントに発表してるなあ…サボリ癖がある村上F春樹先生もmk先生を見習ってほしいYO…。
  • 短編小説『21世紀のノスタルジックマン』 - 「石版!」

    あなたは牢屋に入れられたという経験をお持ちだろうか。私はと言えば、たった一度だけそのような経験がある。正確に言えば、牢屋ではなく留置所だったが。そこはとても居心地の悪い場所だった。私よりも20センチは背の高い警官(おそらく柔道2段は確実の屈強そうな男だった)に促されて入ったその場所で私は「こんなところに入れられたら悪いことをしていなくても自供をしてしまいそうだ」と思った。 警察署の建物の日当たりが悪いところに留置所は置かれていて、一面コンクリートで出来た床と壁は夏でもひんやりとしていそうに見えるのだが、コンクリート製だと思われた床と壁は、実はコンクリートではなく、一見いかにもコンクリートで来ているように見える実に精巧にできた偽コンクリートであった。感触は硬いコンクリートのそれではなく、なんだかぶよぶよしている。内部へと足を踏み入れると生肉に触れたような感覚がスニーカー越しに伝わってくるので

    短編小説『21世紀のノスタルジックマン』 - 「石版!」
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