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小説に関するDelete_Allのブックマーク (62)

  • 傷ついた心を山奥スローライフで癒すハードボイルド『この密やかな森の奥で』 - Everything you've ever Dreamed

    この密やかな森の奥で (二見文庫 グ 11-1) 作者:キミ・カニンガム・グラント 二見書房 Amazon 憧れている生活がある。かつて写真家の星野道夫さんが送っていたような、北米の山奥にある小屋で自給自足する生活だ。妄想を配合して、大自然のなかで戦地で傷ついた心を癒しながら生きている設定なら最高。聡明な子供がひとりいればなお良い。ボンクラ的にはなぜかセクシー美女に好かれる展開もいい。そんな静かで平和な暮らしを脅かす「敵」が近づいてくる。戦いのときだ。 映画『コマンドー』や小説『極大射程』等々、ボンクラホイホイ・フィクションでよく見かける設定だ。『この密やかな森の奥で』はそんな「コマンドーもの」の設定を踏襲している。主人公クーパーは元軍人。自分が起こした行動がもとで山奥で一人娘と暮らしはじめて8年になる。交流は戦友のジェイク1人のみ。コマンドーものなら、かつての上官や戦友が戦闘力を見込んで

    傷ついた心を山奥スローライフで癒すハードボイルド『この密やかな森の奥で』 - Everything you've ever Dreamed
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    Delete_All 2024/01/20
    スローライフとハードボイルドのハイブリッドでしたよ。
  • 村上春樹『1Q84 BOOK3』 - sekibang 1.0

    1Q84 BOOK 3posted with amazlet at 10.04.30村上春樹 新潮社 (2010-04-16) 売り上げランキング: 3 Amazon.co.jp で詳細を見る このエントリを書くに当たって、既刊のBOOK1・2について書いたエントリ*1を読み直してみたが、そこで考えていたこととはまるで別なことをBOOK3を読んでいて考えさせられる。普段からいい加減な読書しかしないから、今回の村上春樹の新作を読む前に既刊を読み返すことなどしておらず、これまでのストーリーもあまり覚えていない状態だった、ということももちろんある。しかし、実際にBOOK3から、作者が「仕切りなおし」をおこなっているようにも感じられた。作者はインタビューでこの作品について、ヨハン・セバスチャン・バッハの平均律クラヴィーア曲集を想定しながら書いた、と語っていた。かの大バッハの作品は2巻まで存在するけ

    村上春樹『1Q84 BOOK3』 - sekibang 1.0
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    Delete_All 2010/04/30
    連休中に1Q84読み終えてから読む
  • 夢の城 - sekibang 1.0

    会うべき男は、ヘルシンキから北へ二五キロほど行ったところにある古い城に住んでいる、という話だった。男は戦後すぐに日からフィンランドへ渡り、スウェーデンで制作された無修正のブルー・フィルムをアジア向けに輸出する事業で成功し、その古い城を買い上げた。男はかなり高齢なはずだが、それでも輸出する作品はすべて自らの眼で確かめることも今でも続けている。城には常時二千近い映像が、男に観られることを待っているらしい。空港から私を乗せてくれたタクシーの運転手に、その城の住所を伝えると「ああ、あの城のことかい?」と言って、ニヤリと笑い「お客さん、日人だろう? やっぱり日人はああいうのが好きなんだね」と付け加えた。城の中に住む男の仕事はフィンランドでも有名らしかった。空港から都市部を抜け、そしてまた郊外へと進んでいくタクシーの車窓から見える異国の風景は、穏やかに変化していく。寒冷地特有の針葉樹林のなかに

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    Delete_All 2009/11/03
    いいね。続きを読むをクリックしても何もなくてビビッたZE!
  • 断片:自明性の彼方に - 備忘録の集積

    彼が部屋に入ると早速下を脱ぎ始めた。そして下を手につけて私をテーブルへ案内してくれた。私は彼と一緒にテーブルについて、向かい合った。彼は神経質そうに眉間にしわを寄せて痙攣的に動かしていた。彼はうっかりと脱ぐのを忘れていた帽子を脱いで席から立ち壁際の帽子かけに帽子を掛けて鍋を二つ持ってくると一つは私の前に置いてもう一つは頭にかぶった。そのまま席についてまた神経質そうに眉間を歪め、震えさせながら、無言で私を見つめていた。私はちらと彼の持ってきてくれた鍋を一瞥し、さっきの廊下にあった自動販売機で買ったオレンジジュースの栓を開けると鍋の中に注いだ。彼は驚いたように顔をしかめたが、その表情がセメントで固定されたみたいに固まってからは苛立っているように見えたし、実際苛立っていたのだろう。私は更にメロンソーダも栓を開けてから鍋の中へ流し込んだ。ソーダが白い気泡と無数の虫がざわめき蠢くような音を立てて

    断片:自明性の彼方に - 備忘録の集積
  • カニをポケットに入れて、街へ出よう - sekibang 1.0

    の近海でカニがとれなくなって久しい。かつて日でズワイガニやケガニの水揚量日一を誇った鳥取の港からは、いまでも漁船が毎朝出港していくが、専用のクレーンで海の底から引き出される専用のカゴのなかには、いつも二、三匹のカニがいるだけで、そのほかはおぞましい姿格好をした深海魚やビニール製のゴミだけが入っているという現状に、漁師たちは日々落胆を続けている。そのおかげで日の近海モノのカニなどは、もはや庶民の卓に並ぶようなものではなく、もっぱら永田町の政治家や上海マフィアの特別な会合で彼らの利害関心に満ちた信頼関係を深めるための特別な道具になってしまった。特に上海マフィアは、近年、道具としてのカニを珍重している。 彼らの世界においては沈黙こそが信頼を示す証跡である。そこでは言葉を用いて交渉することなどは大変無粋なことだと考えられている。観光客向けの違法薬物やニセブランド商品を取り扱う縄張り争い

    カニをポケットに入れて、街へ出よう - sekibang 1.0
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    Delete_All 2009/09/12
    すごくいい。冬はカニ食べいきたいねえ。
  • アサイラム - sekibang 1.0

    眠れぬ夜に鮭は裸足で外を歩き回りながら、今から約二〇年も前に彼が小説家を目指していた頃気まぐれに書いた詩を朗読し、街灯の下では今でもあの夏の思い出が忘れられないという乾ききったサラリーマンが細かく切った新聞紙のなかに体をうずもらせている。それが私の家の窓から見える夜の風景であり、救いようがない日常を暗示した、ささやかな小劇場だった。カーテンを閉めても、その光景ははっきりと映画館のスクリーンのように布地に映し出され、そして、私たちは沈黙を埋めるようにしてひっきりなしに煙草の煙を吐き出しながら、揺れ動く影を眺めて過ごしたものだった。眠れぬ夜に鮭が読み聞かせてくれる詩を引用しよう。私は、その内容を一字一句覚えている。今では思い出すことができない女の顔と引き換えに、記憶へと正確に刻み込んだのだ。 それぞれお同じ顔をしたこどもたちが父親の前にまとわりつくと いっせいに同じ質問を投げかけた 「おとうさ

    アサイラム - sekibang 1.0
  • 【レビュー・書評】素数たちの孤独 [著]パオロ・ジョルダーノ - 書評 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

  • 昆布は無慈悲な海の女王 〜プロローグ - The Secret Doctrine(秘密教理)

    北海道の道東地方から南東へ数百キロを隔てた太平洋の海底に、はるかカムチャツカ半島から千島列島に沿って北海道沿岸へと至る巨大な地球の裂け目がぽっかりと口を開けて横たわっている。千島海溝と呼ばれるその裂け目の最深部は深度9000メートル以上にも達し、そこには太陽の光がまったく届かない未知なる暗黒の世界が果てしなく広がる。しかしその永遠の暗闇の中でさえ生態系は存在し、生物たちは過酷な環境下で生き延びるために独自の進化を遂げていた。 この大いなる深淵が創り出された原因は、地球の表面を覆う強固だが不安定な、プレートと呼ばれる地殻の層どうしが衝突したせいだった。北海道を載せている陸側プレートの下に太平洋プレートがもぐり込み、ふたつの巨大な岩盤が擦れ合う狭間で、長い年月をかけてゆっくりと海溝は深さを増していった。 そしていまなお、これらのプレートは動き続けている。 その年の春。陸地ではようやく雪が消えた

    昆布は無慈悲な海の女王 〜プロローグ - The Secret Doctrine(秘密教理)
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    Delete_All 2009/07/09
    世界初!昆布サーガの幕があがる…のか?
  • 勝間和代十夜 外伝《バベルの勝間和代》 - sekibang 1.0

    黒い勝間和代の旅 二〇四五年。たぶん。カレンダーどころか壁紙すらも貼られていないこの無味乾燥な牢獄にブチ込まれて、俺が毎日かかさずに記録をとってきたところによれば、いまは二〇四五年の一月十六日だ。この日付は俺がここにちょうど二年間、ブチ込まれ続けていることを意味する。その間、俺が浴びてきた光とは、天井にぶら下がった裸電球と、鉄格子つきの窓から漏れてくる外の空気だけだ。俺がいまどこにいるのか、それは俺にもわからない。とにかく窓から見える景色は、水平線ばかりでなにも手がかりはない。波の音は常に聞こえてくる。どうやらここは、太平洋だか大西洋だか(もしかしたらインド洋かもしれない)に浮かぶ孤島の地下に作られた監獄らしい。そんなものが地球上に存在するなんて、俺は実際にここにブチ込まれる日まで、ちっとも知らなかった。 この手紙は、その監獄の窓から便箋を紙飛行機のかたちにして飛ばしたものだ。当ならば、

    勝間和代十夜 外伝《バベルの勝間和代》 - sekibang 1.0
  • 勝間和代十夜 外伝《バベルの勝間和代》 - sekibang 1.0

    イダルゴ神父の報告書 事件はサン・エテルホ町の日曜の市場から始まった。イダルゴ神父はその日の午前、教会に集まったサン・エテルホ町の愚直な農民たちにイエスの教えを授けた後に、ロドリゴという名の運転手に車を走らせ、日用品を買いに町へと出ていた。その日、イダルゴ神父が文房具屋の前で車を止めさせ、切れかけていた万年筆のインクを選んでいると(とは言っても、サン・エテルホ町に入荷してくるインクに人を迷わせるだけの種類があるわけではないのだが)、顔見知りの農民の女が何人か集まって賑やかに話しているのが目に入った。 「こんにちは」とイダルゴ神父は、学のないサン・エテルホ町の人々が自分に恐れを抱かないように、と研究を重ねた笑顔を持って女たちに話しかけた。三年前にイダルゴ神父がスペインからやってきたときは、町の人々はイダルゴ神父の肌の白さを見て「まるで悪魔だ!」と怯えたものだが、今となっては町の人々も白人の肌

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  • 純真無垢なる戦士、怪人アスタカの個人的闘争(四) - sekibang 1.0

    M山K三郎が赤子時代の怪人アスタカについて語ること(二) しかしながら、生まれながらの構造主義者である怪人アスタカであっても、やはり赤子は赤子である。赤子は親の手によって育てられ、そして親は泣き叫ぶことでしか要求を伝えられないこの珍妙な生物を保護しなくてはいけない。いかに可愛い赤子であっても、そこには大いなる苦労が発生することだろう。このような営みは、地球上のあまねく動物において共通して見られることである。人によっては我が子可愛さのあまり、育児に伴う様々な苦労も喜びへと転じるそうであるが、果たして怪人アスタカはどうだっただろうか。彼もまた人並みに両親の手を煩わせ、困らせることもあったという。 赤子時代の怪人アスタカが特にその両親を困らせたのは、彼が母乳を一切飲もうとしなかったことであった。母、明日原早智子は当時、四五歳。周囲からは「あの歳で子どもを生むなどとは、ずいぶん思い切ったものだ」と

    純真無垢なる戦士、怪人アスタカの個人的闘争(四) - sekibang 1.0
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    Delete_All 2009/05/31
    「医者をよべぇ!! 」展開のはやさがケータイ小説級/キメキメで書いているとしか思えない!
  • 村上春樹『1Q84』 - sekibang 1.0

    1Q84(1)posted with amazlet at 09.05.30村上春樹 新潮社 売り上げランキング: 2 Amazon.co.jp で詳細を見る 1Q84(2)posted with amazlet at 09.05.30村上春樹 新潮社 売り上げランキング: 3 Amazon.co.jp で詳細を見る 久しぶりにコンテンポラリな日の作家の小説を。そしてこれが久しぶりに「小説を読むってこんなに楽しいものだったんだ!」という感覚を味あわせてくれる素晴らしいものだった(最後にそんな気分になったのは、なにを読んだときだろう)。購入したのは2日前のことで、それから暇さえあれば貪りつくように読まされてしまった。そういう引力をこの作品は有している。そして、村上春樹流の言葉で、その引力に捕らわれた様子を表現するならば「どこか別な場所へと連れて行ってくれる」ようなものである。 村上春樹が書

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    Delete_All 2009/05/30
    ハルキ最新作レビュー/文庫化されるまで読まないつもりだったけど、読まなきゃイカンと思いました。
  • 純真無垢なる戦士、怪人アスタカの個人的闘争(二) - sekibang 1.0

    M山K三郎が怪人アスタカの出生について語ること 怪人アスタカが生を受けた、明日原家について詳しく知りたいのであれば近藤雅明著『たったひとりで千葉島を黙らせた男』をご覧になるのがよろしいだろう。そこでは怪人アスタカの父であり、先代の明日原財閥当主であった、二代目明日原総一郎が関東地獄地震後の混乱とその後の千葉島独立紛争でみせた活躍のほかに、明日原財閥が明治時代に大分県の畜産農家から財閥へと成長するまでの過程が詳細に述べられている。したがって、ここでは詳細を省かせていただきたい。そもそも前掲書は、何を隠そう私の変名によって書かれたものなのだ。同じ内容を二度繰返して書く苦痛について、読者の皆様方はご存知かどうかはわからないが、そのあたりの複雑な心情については察していただきたいものだ。 1983年1月28日、東京都内の病院で怪人アスタカは生まれた。明日原財閥の次代を継ぐものとして。星の周りは水瓶座

    純真無垢なる戦士、怪人アスタカの個人的闘争(二) - sekibang 1.0
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    Delete_All 2009/05/23
    どう展開するんだろう、このサーガ。/楽しみだ…。/赤ん坊の怪人って
  • 酔い(下) - sekibang 1.0

    http://d.hatena.ne.jp/Geheimagent/20090425/p1 http://d.hatena.ne.jp/Geheimagent/20090506/p3 「ラジオでも聴くかい?」 スジコの家まで後数分というところで、彼は助手席に座り、俯いたままでいる女に声をかける。返事はなかった。それでもスジコはあたかも、前に訊ねた言葉など無かったかのように、自分がラジオを聴きたかったからそうしたのだ、とでも言うように、FMのスイッチをオンにした。当は車内に立ち込めた緊張した雰囲気に、奮い立っていたテンションを削がれてしまうことを恐れてのことだった。FMの周波数を示す液晶ディスプレイが受信できる電波を探して、高速で動くのをスジコは視界の隅のほうで確認していた。この沈黙をかき消してくれるなら、なんでも良い、はやく音を、音を。そう願いながら。ディスプレイの数字が止って、チューナ

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    Delete_All 2009/05/16
    新百合ヶ丘ファミレス殺人事件って…/裸で本を読ませるってSOD的だよねー。
  • 渋谷系ファッション雑誌egg・men'segg公式サイト WEB小説

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    Delete_All 2009/03/28
    「「サークル」や「渋谷」に焦点を当てた本格ギャル小説です」/僕もブログやめてギャル小説を書くZE!
  • 獲物 - 猟奇への戒め

    闇の中で、蛙どもの鳴く声だけが響いていた。 老刑事は深い叢の中に身を潜めたまま、ときどき曲げた膝を片方ずつ静かに伸ばして、脚の感覚がなくなるのを防いでいた。いざというときに両足が使い物にならないのでは話にならない。特に今夜のような場合は文字通り致命的だ。 上着の下に防刃ベストとショルダーホルスターを着けているせいで暑苦しいことこの上ないし、隣では若い刑事が藪蚊に刺されるたびに小さな声で悪態をつく。すべてが気に障ることばかりだったが、かといって目の前の光景から視線を逸らすつもりもなかった。 彼らの眼前には一周600メートルほどの小さな池が広がり、周囲は深い林に囲まれている。木々の間にはふたりのほかにも数名の刑事が間隔を置いて身を隠していた。 池の周囲に巡らされた散歩道は、右手に見える小高い丘の中腹を横切りつつ登ってゆく舗装路へと繋がっていて、さらに丘の向こう側にある広大な運動公園へと続いてい

    獲物 - 猟奇への戒め
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    Delete_All 2009/03/10
    誰かのサブアカウントかな?
  • 村上春樹と芥川賞

    初版2006年3月11日 二版2007年12月9日 「走ることについて語るときに僕の語ること」を追加 三版2008年1月29日 <V01L02> 「ダカーポ  芥川賞・直木賞を徹底的に楽しむ」を追加 今週は散歩から少し離れて文藝春秋の今月号(2006年4月号)に掲載された、村上春樹の「ある編集者の生と死 安原顯氏のこと」から、村上春樹氏がとれなかった芥川賞について書いてみました。 <文藝春秋 2006年4月号> 四月号の表紙を見ても村上春樹の”は”の字も書いていないのですが、目次には「生原稿流失事件 50枚 村上春樹 ある編集者の生と死 安原顯氏のこと」と書かれています。この号が出版されたあと、テレビやインターネットの記事で大々的に取り上げられていました。村上春樹氏がこのようなことを書くとは信じられませんでした。一種の私小説です。私はこの「生原稿流失事件」の事ではなくて、この中に書かれてい

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    Delete_All 2009/03/09
    芥川賞受賞作で「面白い!」と思ったモノはなかったりする。
  • 『印旛沼、まぼろしの乙女』(24) - ぼんやり上手

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    Delete_All 2009/03/08
    読んだZE!
  • 元大統領の遠縁の男 - sekibang 1.0

    酒は百薬の長とはよく言ったもので、藤森常吉は毎晩5合の酒を飲んでからでなければ布団に入ることはない、と豪語するほどの酒豪でありながら、鯖野に住む年寄り連中のなかでももっとも頑強な肉体を持つ男だった。齢は還暦をとうに過ぎ、今や喜寿にさしかかろうとしていたにも関わらず腰などひとつも曲がっておらず、畑仕事も決して息子夫婦には任せてはおけぬといった様子でトラクターやスプレーヤーを自ら駆り、年中ほとんど休むことなく土にまみれながら暮らし、そして毎晩酒を飲むのである。彼の息子である藤森常夫はよく言ったものである――「おらほの親父は飲まねげれば死んっちまう」と。藤森常夫もそのときすでに50代の半ばであったのだが、父親が天寿を全うするまで自分に家長の座が譲られることはないのだろう、と思っているようだった。その年になっても家長の座を譲られないということは、この地方においては人格などになんらかの問題がある、と

    元大統領の遠縁の男 - sekibang 1.0
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    Delete_All 2009/03/08
    「続きは文芸同人誌『UMA-SHIKA』創刊号で!」テンションあがってきた!
  • 立ち読みUMA-SHIKA - ACID TANK

    文学フリマ(2009年5月10日(日)大田区産業プラザPio)に出展する同人誌の僕の小説の分も宣伝用にちょっとだけ公開します。まったく自信がナッシン!だけどがんばるよ。最近更新してないので近況を書きますと「ブラッディバレンタイン3D」という映画見て、バラバラ人体いわゆる切株が3Dで出てくるのですごいショックでした。まじめに働いてます。ナンパに失敗しました。そのくらいかな。では、どうぞマリーンパレスのラスト・バージン(仮)大分市から北に国道10号を別府湾に沿ってガソリン式自走車を走らせると、一時間もしないうちに左手に高崎山を見ることができる。ここでは21世紀初頭まで多くの日猿が飼育されていたが、今では先の戦闘以降、生体兵器として開発されたバイオクリーチャーたちを隔離するための施設「高崎バイオプリズン」に改修されて久しい。施設と言っても戦争で疲弊した日政府の財政では大したものはできず、ただ

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    Delete_All 2009/03/08
    キマってるZE!