石原さとみ主演のドラマ「地味にスゴイ! 校閲ガール」(日本テレビ系、水曜夜10時)が話題を呼んでいる。活字メディアに関わる者なら誰しもお世話になる「校閲さん」の仕事はどんなにスゴイのか。フリーライターの神田憲行氏が取材した。 * * * ドラマは初回放送で「リアリティがない」と反発もあったみたいだが、出版界の末席を汚す者として、校閲さんの仕事にスポットが当たるのは素直に嬉しい。そこで私たちが実際に経験した校閲さんたちの「スゴイ!」話をお届けしよう。こちらはリアリティ100%である。 その前に校閲さんの仕事を改めて説明する。例えば私のようなライターが原稿を書いて担当編集者に送る。編集者が内容をチェックして大きな問題が無ければ、「ゲラ」と呼ばれる試し刷りに回される。校閲さんが登場するのはこのゲラからだ。 校閲さんの仕事は大きく分けて「朱入れ」と「鉛筆」がある。「朱入れ」は固有名詞の間違いなど、