大阪市は、大阪・梅田の大阪駅前地下道で営業を続ける老舗立ち食い串カツ店「松葉」など5店舗に、設備を撤去して退去を命じる「除却命令書」を出した。期限の10日までに従わなければ、市は行政代執行法に基づき、強制撤去の手続きを進める方針だ。 命令が出たのは地下道東側の松葉、チケットショップの2店舗と、西側の飲食店街「ぶらり横丁」内の飲食店3店舗の計5店舗。 市は早い店で1950年前後から道路占用許可を与えて営業を認めてきたが、阪神百貨店の建て替えに合わせて、地下道の幅を8メートルから15メートルに広げることを決定。昨年9月末で占用許可の更新を打ち切った。5店舗には「不法占拠にあたる」と退去を求めてきたが応じないため、退去命令に踏み切ったという。 大阪市建設局の担当者は「これ以上退去が延びると、建て替えや拡幅工事が止まってしまう」と話す。松葉は占用許可更新打ち切りの取り消しなどを求める訴訟を起こして