「この絵馬が目に入ってきたときは、あまりのひどさに絶句しました」 そう語るのは、東京在住のロシア人会社員・アナスタシアさん(30代・仮名)。2022年8月某日、東京・上野の神社を訪れた彼女は、神社の境内に懐かしいキリル文字で書かれた絵馬を見つけ、手に取って読んだ。 【画像30枚】ロシア侵攻前の「美しきウクライナ」 そこに書かれてあった内容は、癒しの気分も吹き飛ぶものだった。 《ロシア軍人に栄光あれ。我々こそが真実だ。ウクラナチは負かされなければならない。勝利は我々のものだ。我々の先祖はナチスと戦い、勝った。今回も勝つ》 アナスタシアさんが語る。 「2月24日のウクライナ侵攻により、私を含めた在日ロシア人の人生、生活は大きく変わりました。私は今回の侵攻に反対していますが、“ロシア人” というだけで白い目で見られ、ネットには誹謗中傷があふれています。私も一時期は、ニュースを見ないようにしていた