長崎県対馬市の市議会特別委員会が、原発から出る高レベル放射性廃棄物(HLW)の最終処分地探しの入り口に当たる「文献調査」の受け入れ促進の請願を採択した。 地域振興を希求する地元の建設業団体や商工会からの請願が、受け入れに反対する請願を多数決で上回った結果である。 HLWは、原発の使用済み燃料をリサイクルする過程で分離され、ガラス固化体に加工した上で、地下300メートル以深の岩盤内に埋設される。このため「地層処分」の名でも呼ばれる。 国は21年前から、地層処分施設の建設に必要な文献調査を受け入れてくれる自治体探しを続け、ようやく令和2年に北海道の寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村で実現したところだ。 それから3年を経て、対馬市が第3の地点として浮上した。9月12日からの市議会本会議で議決される見通しだが、同市としての正式決定には比田勝(ひたかつ)尚喜市長の同意が必要だ。 比田勝氏には対