本好きにとって、本屋めぐりは楽しみのひとつである。 住まいや会社の近所に、通勤・通学路に、ショッピングセンターに、本屋はあちこちにある。ビジネス書を買うなら会社近くのA書店、子どもと一緒に行くなら児童書の豊富なB書店、特に目的もなく何かないかと探す時には超大型のC書店など、ほしい本によって無意識に使い分けている人も多いだろう。本屋にも品揃えや展示の仕方に個性があるからだ。 デジタル読書の世界でも同じことが起こりはじめている。特にケータイ読書の場合、サイト数がこの一年で一気に増えたことから、他サイトとの差別化をはかるため特定のジャンル、特定のレーベルを充実させる傾向も顕著になってきた。発行元と先行配信や独占配信の契約をするなどして各社競っている状況だ。 今年3月i−mode向けにサービスを開始した松下電器産業運営の「最強☆読書生活」は、ライトノベルに注力するサイトだ。『ゼロの使い魔』(ヤマグ